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ナルシスト.7 ページ8

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「お前、名前は?」



ポケットに片手をつっこんで
私の前までヅカヅカと歩いてきた眼帯の彼。
ネクタイの色からして、彼もきっと三年生。

やはり美少年だけど、なんか怖い。




『ええと、

…人の名前を聞く時は先に名乗るのが礼儀では?』



「ククッ、生意気な女だなァ」





「ぶっ壊したくなる」だなんて
厨二めいたことを口にした彼。

眼帯をしていない方の瞳が私を映すと
どうしてか、蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる。





「高杉晋助だ」


『……柿本A』






「生憎、今は彼女とかいう定位置作る気ねぇんだ」


『……ん?』




再び話が読めない。
いったい目の前の高杉とかいう奴は何の話をしているのか。




「Aちゃんごめんね?

俺Aちゃん結構タイプなんだけど、
色んな女の子と遊びたくてさ」





高杉の背後から聞こえた声。

視線を向けると、校舎の壁にもたれ掛かった坂田先輩が、どこかカッコつけた様子でそんなことを言っていた。





「俺ァお前みたいにこんな幼稚なことする女はもうこりごりだ

興味の欠片もねぇよ」




今度は私のことをキッと睨みつけた土方先輩が。




「んー、顔はいいと思うけど…


アンタみたいな女は、好みじゃないや」




もう弁当を食べ始めてる神威。





「…胸のねぇ女なんざ興味ねぇ」




その隣で変なアイマスクをして
眠る大勢にはいった総悟。







『待て待て、話が読めない


みんな何の話してるの』





「何ってそりゃ…





──Aちゃんが俺らのこと
好きって話でしょ?」






『んん、どこからそんな話になってしまったの』




「最初からじゃん


だってAって俺達目当てで男装してまでこの学校に編入してきたんでしょ?


他の女の子達みたいに。」





なんだか分からないけど無性に腹が立った。


このナルシスト共を野放しにして置いたら
罪のない女の子がこれからどれだけ罵られるかなんてわかったものじゃない。


こう言う奴にはちゃんと分からせてやらないと。







『あのさ、私だってアンタらみたいな男に興味ないの


こっちだって事情があってここの学校に来たの





アンタ達目当てで編入してきた女の子はいるかもしれないけど、
そんなの私には関係ないし。




ていうかいくら顔が良くても
私アンタ達みたいな人絶対好きにならない


アンタ達よりかっこよくて優しい人なんて
いくらでもいるんだから





自惚れるな、ナルシスト!!』









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望月おもち(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます(*^▽^)/いつも楽しみに見ております。 (2017年4月28日 17時) (レス) id: 0f176bae4b (このIDを非表示/違反報告)
ポアン(プロフ) - 逆ハー最高♪もうドキドキしすぎて溶けそう… 沖田、神威、高杉…もう好き!! 更新待ってます!! (2017年4月27日 21時) (携帯から) (レス) id: f32000bf63 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅら - 更新待ってるアルヨ! (2017年4月27日 21時) (レス) id: 83251445bc (このIDを非表示/違反報告)
森のくまさん - プール!!沖田くんとプール!!もう、死んじゃいそう…更新、頑張って下さい! (2017年4月27日 20時) (レス) id: e6afc3116a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - なるさん» はい。( 'ω') (2017年4月27日 16時) (レス) id: 2eeae73191 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちなり | 作成日時:2017年4月23日 0時

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