エース ページ10
鳥養side
午前中の練習が終わり昼休憩に入った
飯食ってそっから午後が始まるまで自由
だが大半はすぐに体育館に戻り個々に練習している
俺はタバコでも吸おうと思って喫煙所に行くとそこのベンチに寝ている選手がいた
青のユニホームに顔にタオルを掛けていたが俺の足音に気づいたのか体を起こした
七瀬「どうも」
ペコっと頭を下げる彼はさっきまで俺に従えなんて言ってた人物とは別人だった
鳥養「さっきはお疲れさん」
七瀬「いえ」
なんだろう。この感じ必要最低限は口を閉ざすような彼の空気
鳥養「あのさ、烏野とやってどうだった?」
七瀬「楽しかったですよ。総合的に見たら強いチームですし速攻も面白い。あれは中々の武器です」
でもその武器を自分の物にする力を彼は持っている
鳥養「まさかあんな簡単に速攻を真似されると思ってなかったからな」
彼は俺の言葉を聞いて笑った
七瀬「簡単なわけないじゃないですか。平気で出来る烏野は凄いですよ」
鳥養「じゃあさっきのはまぐれか?」
さっきまでよそ見をしていた彼がゆっくりと俺に目線を合わせた
七瀬「俺があげるトスで飛ぶ奴にリスクは背負わせない」
このはっきりとした意志に少し恐怖すら感じた
七瀬「うちには10番君みたいに超人的な身体能力を持った奴はいません。けど居ないなら変えれば。凡人を超人に」
発想が普通じゃない。正しくない。でもこのセッターの元でなら出来るのかも知れないという期待がある
七瀬「といってもまだこの練習試合。俺らまだ一勝しかしてないんで大口叩けないですけどね」
やっと和やかな雰囲気に戻った感じがした
そのまま彼はそろそろ失礼しますっと頭を下げて体育館へ戻って行った。
暴君である彼についていくチームの気持ちが少し分かった気がする
彼のトスについていけば必ず点が決まるという信頼
絶対的司令塔は絶対的エースであるという認識
そして何より自分を変えてくれるのではないかと思う期待
それを一心に背負ったセッターだ
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ゆん(プロフ) - おもしろかったです🎵続きが気になります!更新頑張ってください! (2022年6月4日 14時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
花 - 続きが気になります!頑張って下さい! (2021年5月1日 13時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - シバさん» コメントありがとうございます!これから更新頑張ります! (2020年10月29日 20時) (レス) id: 778f791615 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます!これからも読んでいただけると嬉しいです! (2020年10月29日 20時) (レス) id: 778f791615 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!応援していただけてとても嬉しいです! (2020年10月29日 20時) (レス) id: 778f791615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちごみるく | 作成日時:2020年3月30日 9時