2 ページ10
・
あれからAは白哉に連れられて六番隊執務室にいた。白哉が隊士たちに執務室には入らぬようにと伝えたので誰も入ってこない。
「まさか白哉が旅禍匿うなんてな。銀嶺様が知ったら倒れんだろ」
「私は
「相変わらず屁理屈だけはいっちょ前だなぁ」
Aが呆れた表情でみたらし団子を咥える。もきゅもきゅ。リスみたいに頬袋を膨らませて食べながら訊ねた。
「で、白哉。義妹が処刑されるってのに無視か?」
ピクリと白哉の眉が動く。だが、直ぐに平然とした表情に戻す。これは迷っているな。迷うぐらいなら助けたらいいのに。そう思っていてもAは口には出さなかった。Aにとっては朽木ルキアが処刑される事なんて関係ない話だから。
食べ終えたみたらし団子の串を皿の上に置くと、コンコンコンとノック音が3回鳴る。
「朽木隊長。お忙しい中失礼します」
「何用だ」
「本日未明、愛染隊長が殺害されました。今すぐ一番隊舎にお集まり下さい」
「……分かった」
隊士の気配が消えた後、「隊長さんは大変だな」と他人事に言いながらお茶を啜る。全く自由な奴だ。白けた目でAを横目で白哉は席から立ち上がった。
「いってらっしゃーい」
ひらりとAは手を降る。白哉は一番隊舎へと向かった。
▼▽▼
3日が経った。Aが六番隊執務室でサボっている間に、朽木ルキアの処刑が早まったらしく外は慌ただしい。そろそろ動かなきゃ夜一さんに怒られるな、とAは執務室から出た。
瀞霊廷の至るところから霊圧を感じる。その中で黒崎の霊圧を察知したAは黒崎の元へ駆けていくと見覚えのある顔と会った。
「浮竹さーん」
「ん?……あぁA!久しぶりだな!」
浮竹と呼ばれた男は手を振る。Aは浮竹の手に持ってある物を見て、「へぇ。面白そうなもん持ってんじゃないっすか」と笑う。
「今から革命でも起こす気ですか?」
「まぁ、ある意味それに近いかもな」
「良いですねぇ。私、そういうの好きです」
あと、目的も同じっぽいんで付き合いますよ、とAは浮竹と共に走った。
210人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃんごろ - めちゃめちゃおもしろいです!!続き待ってます!! (2023年1月8日 10時) (レス) @page35 id: cd4183e0a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミワ | 作成日時:2022年11月30日 2時