許嫁 ページ34
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隠密機動。護廷十三隊とはまだ別の組織であり、五大貴族の一つである四楓院家が代々総司令官を務めている為、四楓院の当主が護廷十三隊の隊長に兼任した場合、その隊との結結び付きが非常に強くなる。現総司令官である四楓院夜一は二番隊隊長を兼任している為、現在は二番隊直属の組織として色合いが強い。
それは九条家も同じであった。元々九条家は四楓家とは繋がりはあったが、九条旭とAが護廷十三隊一番隊に就いた事によって処刑、暗殺の生業が中央四十六室から大いに認められた。
九条家の処刑、暗殺の主な業務は瀞霊廷内で法を犯した者、そして護廷隊の思想を脅かす隊士、中央四十六室から危険分子と判断された貴族が対象となる。瀞霊廷に住む人からは九条家は恐れられた存在であったので、九条家に関わる者は九条家に媚びいる貴族が大半だった。
「A様聞きました。先日の皐月家の
「兄に頼まれた仕事ですから」
「幼いながらご立派ですわ。それに皐月家は武道に長けた家柄でしょ。大変だったんじゃありませんか?」
3ヶ月に一度。九条家は会合が行われる。Aの周りには多くの大人たちが集まっていた。貼り付いた笑顔を浮かべる大人たちは気持ち悪くてありゃしない。右から左へと話を聞き流して、Aは会合を抜け出した。
「随分暇そうな顔をしてるのう」
庭園を歩いていると頭上から声がした。顔を上げると、屋根の上に夜一が立っていた。暗かったAの顔が一気に明るくなる。
「暇なら今から儂と一緒に白哉坊のとこまで遊びに行くか?」
「行きます!」
「よし。ならば、往くぞA」
夜一はAを抱えて瞬歩で朽木家の元へ向かった。朽木家に着き、六番隊隊長である朽木銀嶺に挨拶をしてから白哉の所へ。何時ものように夜一の挑発に乗せられた白哉は髪紐を取り返しに行く。
楽しそう。
消えた二人の場を眺めていると、「A、茶でも飲むか?」と銀嶺に誘われたのでAはコクリと頷いて銀嶺の後を追った。
「護廷隊の業務には慣れたか?」
「書類仕事が嫌いです。だからジジイ……総隊長にやりたくないって言ったらゲンコツ頂きました」
「それは総隊長も怒るのう」
「頭割れるかと思いましたよ」
ズズズッと茶を啜りながらAと銀嶺は喋っていると追いかけっこが終わったのか。白哉と夜一が帰ってきた。不服な顔な白哉にAは負けたな、と察した。
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にゃんごろ - めちゃめちゃおもしろいです!!続き待ってます!! (2023年1月8日 10時) (レス) @page35 id: cd4183e0a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミワ | 作成日時:2022年11月30日 2時