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「おかえりなさ〜い……って、あれぇ。Aサン、その怪我どうしたんスか?」


帰ってきたAの姿を見て浦原を目を真ん丸くさせた。破面が来た霊圧も感じなかった。なのに、Aの肩から深い傷を負っている。一体何があったんだ。


「……何にもない」


ムスッとむくれた顔で答えるA。あっ、機嫌悪いな。変に聞くと怒られるから聞かないでおこう。浦原は扇子で口元を隠して「テッサイさん呼んできますね」と呼びに行った。

治療をしてもらってから、Aは不満そうな顔で浦原の肩を殴った。威力は猫パンチ並みに軽い。何あったんだろうなぁ、と浦原は修行を行っている茶渡と恋次を見守っている。

10分経った頃。Aは浦原を殴るのを止めた。その代わりに浦原の膝の上に座って茶渡と恋次の修行を一緒に眺めていた。いつものAなら乱入しているのだが。変に大人しいAに流石の浦原も心配になってきた。意を決するかのように「あのぉ……Aサン?」と声をかける。


「何か嫌なことありましたか?」
「……真子さんにオマエなんか簡単に黒崎くんに負けるって言われました」
「なるほど」
「私、弱くないし」
「うんうん」
「黒崎くんなんかに負けて、ないし……」


次第に声が小さくなる。あっちで何があったかは詳しくは分からないが、この怪我は黒崎に付けられたものなんだろう。この人、昔から負けず嫌いだから。まぁ、そこが可愛い所であるのだけど。


「喜助さん」
「はい、なんでしょう」
「……褒めて」
「黒崎サンはAサンより強いでしょうね」
「褒めてって言ったじゃん」
「まあまあ最後まで聞いてくださいよ。黒崎サンの強さは護るための強さッス。Aサンも黒崎サンと戦ったので分かるッスよね?」
「まぁそれは……」
「だから黒崎サンはAサンより強いんスよ。けど、Aサンも黒崎サンとまた違った強さを持ってる。そこではAサンの方が強い」


黒崎くんと違った強さ?
Aが顔を上げて浦原の顔を不思議そうに見つめていると、浦原は赤ん坊をあやすように微笑う。


「誇りッスよ」

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設定タグ:BLEACH , 朽木白哉 , 浦原喜助   
作品ジャンル:アニメ
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にゃんごろ - めちゃめちゃおもしろいです!!続き待ってます!! (2023年1月8日 10時) (レス) @page35 id: cd4183e0a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミワ | 作成日時:2022年11月30日 2時

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