【BLEACH】自称"キュートアニオタ駄菓子屋店員" (ページ21)

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黒崎は真子たちの元に向かっていた。理由は、己の中にある虚を抑える方法を知る為に。
平子の霊圧を追っていると今は使われていない倉庫に着いた。中に入ると平子たちがいる。
力尽くで訊き出す。そう言った黒崎は平子を襲いかかろとするが。

「ダメダメ。私置いて楽しいことは禁止」

Aが黒崎の刀を受け止めた。

「A、お前何でここに、」

黒崎が訊く前にグイッと襟元を掴まれた。今にも唇同士が触れ合う距離へと近くなる。黒崎の顔は真っ赤に照れるもそれは一瞬。竜胆色の瞳はギラギラと光っていた。黒崎は小さく息を呑む。恐怖。その言葉が脳内に走る。

「アンタの虚化強いんだろ？なら、虚化して私と戦えよ」

殺気。反射的に黒崎は首元を狙ってきた刀を止める。コンマ数秒。遅れていたら首を刎ねられていた。

「……ハッチ。結界張っとけ」

呆れたように平子はそう言って胡座をかく。他の仮面の軍勢も黒崎とAの戦いを眺めた。

▼▽▼

地響きが響き渡る。血塗れの黒崎に反してAは退屈そうに息を吐いた。「ねぇ、まだ虚化しないの」

「ビビって虚化できないの？」
「……うるせぇ」
「卍解したら？あっ、卍解したら虚化するから出来ないのか！ほんとビビリだねぇ」
「……うるせえっつッてんだ！」
「逆ギレかよ。……もういいや。飽きてきたし、お前を殺して終わろう」

Aの顔の横に猫のような仮面が現れた。重苦しい霊圧と共にAが黒崎に攻撃を仕掛ける。受け止めるだけで精一杯の黒崎。

考えるんだ。如何したら虚化しても正気でいられるか、と。考えて、考えて、考えて。遂には黒崎は虚化。した。黒崎の理性が切れる。先程と打って変わっての攻撃。虚化して呑まれている黒崎はAの肩を斬りつけた。

「はっ……。や、るじゃねぇかっ……！！」

殺す。
Aが黒崎の心臓を穿とうとする。が、その前にパキンと仮面を割られては身体を地面に押さえつけられた。

「終いやA」

真子がAを拘束していた。黒崎には他の仮面の軍勢が止めている。戦いを止められて興が冷めた。真子が拘束を解いたあと、Aはゆっくりと立ち上がる。

「……もういい。帰る」

その一言だけ残して倉庫から消えた。