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「もうやめましょうそらるさん」
「そんなに怖かった？」
「……いや、そんなに」
「怖かったねぇ、可愛いねぇ」
「〜〜〜〜っ」
間延びした声で甘やかす様に言うそらるさん。
あっくそ、バカにされてるなこれ。
ライトに再び照らされたそらるさんのニヤニヤした顔が全てを物語っているよ。
…そんな顔もかっこいいんですけどね！！
とまあ、少しばかりお茶目なそらるさんにキュンとしたところで、ひとつため息を吐いてソファに座り直した。
「…まあ、そらるさんが元気になってくれて良かったです」
「Aさんはお人好しだね」
「そんなことないです」
イケメンだからですよ、っていうか、そらるさんだからですよ。
「俺だったらほっとくけどね」
「ドライですね」
「それ相方にもよく言われ……あ、やべ、連絡入れてねえ」
そう言ってスマホを取り出すそらるさん。
やべ、と口で言ってはいるが、彼の仕草や口調からはそんな様子は微塵も見られない。
ああ…そらるさんやっぱタイプです…と、片手でソファに手を付き、片手でスマホを操作する彼をうっとり見つめる。
イケメンは何にでも絵になるな。
やがてそらるさんは耳にスマホを当てた。どうやら誰かと電話をするつもりのよう。
「……うん、ごめん、うん…」
「……………」
「…あ、それは大丈夫。カラオケの店員さんがいてくれてるから……え、うん」
『 〜〜〜！！！！！』
そらるさんの「うん」という言葉に、彼の電話相手の向こうの悲鳴が聞こえた。
スピーカーにしているわけじゃないのに、あまりに甲高く大きな悲鳴だったようで、微かに私にまで。
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作者名：- | 作成日時：2018年4月27日 22時
