21 ページ21
「お弁当持った?」
『持った』
「気をつけて行ってらっしゃいね」
『うん
行ってきます』
玄関まで見送りに来てくれる母に手を振り、家のドアを開けると外にいた黄色の髪をした人物が反応した
「おはようございます先輩!」
『おはよう
にしてもほんとに来たのね…』
嬉しそうに人懐っこい笑みを浮かべる黄瀬くんは元気よく"はいっ!"と返事する
ふたりで並んで脇道を歩く
カツカツとローファー特有の足音が2つ
静かな朝の通学路に響く
「先輩は好きな食べ物とかあるんですか?」
『え?好きな食べ物?』
今日のお弁当のことを考えていたために少し反応が送れる
『そうね………好きな食べ物……
ドーナツとかかな?』
「ドーナツッスか?」
『うん
ドーナツ』
あまり選り好みをする方でも無いため、特にこれと言った好きな食べ物は無かった
けれど、ドーナツは考えてみれば結構好きだ
私の家ではほとんどと言っていいほど和食ばかり出る
だからこそドーナツを初めて食べた時は感動した
世の中にはあんなにも外見はサックリとし、中はしっとりとした食べ物があるのかと感激したものだ
家の外見からして抹茶に和菓子をたしなむイメージをよく持たれるが、如何せん私はあんこが好きではない
だから洋菓子の方がよく食べる
「へぇー!
俺もっと抹茶とかのお菓子好きなのかと思ってたッス!」
『よく言われるわ』
黄瀬くんの答えにやはりそう思われているのかとしみじみと思いながらも足を進める
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
灯火(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 原作の方も買いましたら出来るだけ書けるようにしますね! (2017年12月2日 21時) (レス) id: dea2918cb8 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 八色キセキの小説も書いて欲しいです (2017年12月2日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
灯火(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 無理です。もうすでに私の中で落ちは決定済みです (2017年11月12日 22時) (レス) id: dea2918cb8 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 灰崎オチが良い (2017年11月12日 22時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
灯火(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» あくまでも私の受けたイメージでの灰崎を書いていますので、ミリイさんの思われる灰崎とは違う点があると思いますがそこはご了承願います (2017年11月9日 21時) (レス) id: dea2918cb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:灯火 | 作成日時:2017年11月4日 11時