ディストーションの隙間【黒バス】

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机の上に置いてあったスマホが振動してブーッブーと音を立てる




50分タイマーを付けていたため、それが鳴ったのかと思いスマホを見れば、ローマ字で☆ryouta☆と書かれた人物からメッセージが届いていた




『………誰？』


どこかで聞いたような気はするが、思い当たる人物が出てこないため、そのままを送る





するとすぐにまたメッセージが届いたことを知らせる通知がなる




あぁ、黄瀬くんか



黒子くんに聞いたのか



画面を見れば、黒子くんから教えてもらったと書いてあった

適当に返信を返し、スマホを机の上に置いて、また勉強を再開する





『この条件なんだっけ…』



今は2年の数学の復習をしていて、丁度平行四辺形の合同を証明をしている




パラパラと合同条件を参考書で探していると、またメッセージが来る





画面を見れば思わず固まってしまった



『朝…一緒に行く……』




前はほんとにビックリした

それはそれはめちゃくちゃビックリした




だって玄関の扉を開けたら家の場所を知らないはずの大して親しくない人間がいたのだから






『なんて返そうかしら…』




別に一緒に行きたくない訳でもない

かと言って行きたい訳でもない






悩んだ末にとりあえず家を出る時間だけを教える



後は彼次第だ

来るもこないも自由






『にしても…』


なんで急に一緒に行きたいなんか言ったのかしら







『最近の男の子って難しいものなのね』



ポツリとそんなことを一人呟けば、作業を再開した

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