ディストーションの隙間【黒バス】 (ページ14)

今日:5 hit、昨日:6 hit、合計:8,246 hit

14 ページ14

私のなりたい仕事は臨床心理士である

それも警察関係のだ

しかしそれを私の父は許さなかった

父の言い分としては聞くからに不安定そうな職業を生業にしようなどと思うなとのこと

まぁ、だからと言って自身の夢を諦めるつもりは無い

『あっ……』

心理関係の本でも探そうと思い、図書室の扉を開けば目に飛び込んできたのは派手なきいろい頭

しかも少しうるさい

『あのさ、図書室では静かにって、小学校の時に教わったと思うんだけど？』

「うぇ！？わたあめさん！？」

こちらに気づいていなかった様でかなり驚いたのかバサバサとプリントを黄瀬涼太は落とした

「黄瀬くんうるさいです……

こんにちはしろあめ先輩」

『こんにちは黒子くん

珍しい組み合わせね…』

黒子くんの挨拶に私も挨拶を返す

あまり一緒にいるところを見たことが無いためにそんなことを聞いてみれば黒子くんは長く深いため息をついた

「黄瀬くんが勉強教えて欲しいって言ってきたんですよ……

だから教えてるんですけど…黄瀬くんは頭が足りてないのでかなり大変です」

「ちょっと黒子っち酷くないっすか！？」

呆れる黒子くんにすかさずツッコミをいれる黄瀬涼太をみて思わず笑みがこぼれた

『ぷっ……あははっ…

まるでコントね……っ、ふふ…

どこが分からないの？』

こらえがたい笑いを抑え、隣合って座る2人の前の席に腰掛ける

「えっ、あっ、ここ……です…」

何をそんなに戸惑っていたのか分からないが、少し黄瀬の声はどもっていた

焦ったように参考書のページをめくる黄瀬にまた笑いだしそうになる

『っ…ふふ……そんなに焦らなくていいじゃない』

「っ………と、とにかく教えて欲しいっす…」

『はいはい』

開かれた参考書を受け取り、目を通した