最低さん。【花宮真】 (ページ4)

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沼ページ4

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待て待て。

飲み会が終わって夜中に帰ってきたは良いが、寝て起きてよくよく考えれば私元彼氏と別れる気満々だったからクリスマスプレゼントなんて買ってないぞ。

今年はクリぼっちだとばかり思っていた。花宮と出かけると決まったからには買わなければ。

クリスマスのプレゼントに定番かつ花宮に似合いそうな色のマフラーを買って、ゆっくり明日に備えるつもりだったのに、あっという間に25日当日になってしまった。

あまり気合を入れたと思われたくはないのでいつものような服装だが、化粧には少しこだわる。
顔面詐欺しなきゃ生きていけない。

『あーもう家出る時間！！』

なんで今日の私こんなに余裕ないんだ。
そうだ、クリスマスだからだ。

ギリギリの時間に集合場所に着くと既に花宮が来ていた。

『っごめん、遅れた！あれ、なんだセーフじゃん』

「超ギリギリな。寝坊？」

『いや、ここに来るまでに時差があった』

「お前海外に住んでたっけ？」

変な言い訳はしないことをオススメします。

今日の予定は昨日LIMEで話して冬に打ち上げられる花火を見に行くことに決定した。花火は夜なのでそれまでファミレスやショッピングモールで時間を潰すつもりだ。

ちなみに私は日本在住。

『とりあえずお腹空いた？寒いしどっか入ろ』

「おー」

という流れで、いつも私たちがよく行くお店(ファミレス)で少し遅めのお昼ご飯を食べる。
先程まで緊張していた私とは違い、“クリスマスって実はただの平日なんだよ？”の精神でいつも通り接することができている私を誰か褒めて欲しい。

食べ終わっても随分と時間があることに気づき、暇つぶしにと映画を見ることになった。

『泣かないでね』

「それお前な？」

恋愛映画だと思った？残念、ホラーです。

ムードもクソもないけれど、普段何をしていても落ち着いている花宮が上映中にビビるくらいの怖い特殊メイクで出てきたキャストさんのシーンで少し肩がビクッと震え驚いていたのはここだけの秘密。

私にバレてないと思って平然を装っている姿が可愛かったです。