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『友達に戻りたい』




ただの友達だった方が楽しかった。




「どうして…こんなに尽くしてきたのに……」


そう、貴方は私に優しくしてくれた。
人によってはそれで満足する人もいるだろう。けれど優しくすればいいってもんじゃないの。私は貴方に嫉妬されたかったし喧嘩もしたかった。


私には、尽くされていた感じがしなかった。それだけ。



『貴方には私より良い人がいるよ』


いい子ちゃんな貴方は、私には眩しすぎた。
こんなに薄汚れた私は、貴方には似合わない。


『ごめんね』

「っそんな…」

『さよなら』


「……まっ、て」



ほとんど一方的に別れを告げた。

小さな声で呼び止める彼にも、彼が立ち止まらない私を見て泣く啜り声にも気付かないふりをしてその場を離れる。
彼と別れてどこかスッキリしている自分がいることに驚きもしない。


私は、自分で思っているより性格が悪いみたいだ。

花宮真→



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設定タグ:黒子のバスケ , 黒バス , 花宮真   
作品ジャンル:恋愛
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作者名: | 作成日時:2023年5月19日 1時

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