今日:8 hit、昨日:9 hit、合計:3,255 hit
小|中|大
表裏 ページ1
.
『友達に戻りたい』
ただの友達だった方が楽しかった。
「どうして…こんなに尽くしてきたのに……」
そう、貴方は私に優しくしてくれた。
人によってはそれで満足する人もいるだろう。けれど優しくすればいいってもんじゃないの。私は貴方に嫉妬されたかったし喧嘩もしたかった。
私には、尽くされていた感じがしなかった。それだけ。
『貴方には私より良い人がいるよ』
いい子ちゃんな貴方は、私には眩しすぎた。
こんなに薄汚れた私は、貴方には似合わない。
『ごめんね』
「っそんな…」
『さよなら』
「……まっ、て」
ほとんど一方的に別れを告げた。
小さな声で呼び止める彼にも、彼が立ち止まらない私を見て泣く啜り声にも気付かないふりをしてその場を離れる。
彼と別れてどこかスッキリしている自分がいることに驚きもしない。
私は、自分で思っているより性格が悪いみたいだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春 | 作成日時:2023年5月19日 1時