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「キセリョ?遊ばないの?」

「だから俺は今忙しいんでって何度言ったら分かるんスか……」




ここまで物わかりが悪いと、さすがの俺も仕事のスイッチがオフになって、キセリョ顔から呆れ顔になってくる。

そろそろ本気で怒るぞこのやろぉ。





『黄瀬!』

「は、えっ、Aっち!?合コンは!!?」

『もうお腹いっぱい食ったから早退した』





今日一日、ずっと会いたいと思っていた彼女がいた。

しかし今は女に服の裾を握られ迫られている状況。傍から見れば、俺を取り合って修羅場に見えなくもない。
どこの昼ドラだ。




「なぁんだ、彼女いるなら先に言ってよね」





そう言うと、ぱっと俺の服の裾を離してAっちに軽く頭を下げると女はどこかへ消えていった。


この状況に至るまでの説明を、と思い何か話そうとするが、急な展開に頭の中で話がまとまらず「あの、その、」などと、上手く喋ることが出来ない。

これじゃあ浮気を認めた男みたいじゃないか。いや浮気も何もしてないんだけど。





「あっ、Aっち、これは違くて……」

『どうしたの?行こ』


「……ぇ…」





問い詰めたりしないんスか。

何か俺に聞きたいことないんスか。





………嫉妬とか、しないんスか。



確かに俺は束縛してくる子は苦手。しかしここまで嫉妬されないと、彼女は本当に俺のことが好きなのか、と考えてしまうことがある。


いや、俺を好きなのは分かっている、分かっているけれどどうしても不安になってしまう。






「俺、Aっちが分かんないっス」

『当たり前じゃん。人のこと全部分かってたら逆に怖いよ』





あんたなら全部分かってそうだけど、と言いながら先程コンビニで買って食べ終わったアイスの棒を咥えて顎で上下に揺らす彼女。


そんな姿も絵になるっスけども。





「なんか俺だけ嫉妬してるみたい」

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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 海常高校   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - らてさん» とても素敵なコメントありがとうございます!他のメンバーのお話も考えております。ご期待に応えられるか分かりませんが頑張ります!ありがとうございます!! (2023年1月24日 7時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
らて(プロフ) - とっても面白いしドキドキしました。黄瀬くんも他の黒バスメンバーももっと大好きになりました。素敵な時間をありがとうございました!!!続編や他のメンバーのお話もぜひ見たいです、無理せず頑張ってください、応援してます! (2023年1月8日 0時) (レス) @page47 id: f9f6bd1b23 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みかんさん» そんなこと言ってもらえるなんて嬉しいです( ¨̮ )ありがとうございます!!! (2022年6月24日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 涼太大好き!!!私元々黄瀬君のこそ好きでしたけどこの作品読んでもっと好きになりました!頑張ってください! (2022年6月23日 21時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みかんさん» わー!ありがとうございます!!涼太ぁぁ! (2022年6月22日 23時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年12月4日 22時

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