after:氷室くんの日常 ページ25
．
『紫原は？』
「東京限定お菓子を探しに行ってしまったよ」
『ってことは氷室くんぼっちなんだ』
部活の買い出しに東京へやって来たところ、一人で歩いていた氷室くんにばったり会った。
ウィンターカップが終わったのに未だに東京にいる理由と聞くと、観光らしい。
「そういえば黄瀬君と付き合ったんだってね？」
『ええ、そうなんです実は』
なんで知ってるの、と思ったが素直に頷く。
誰かから情報提供されているんじゃないかってくらい情報が漏れているんだけど、誰か言ってるぅ？？
「彼もやっと願いが叶ったんだね」
『恋愛相談でもしてたの？』
「いや、んー……まぁ合宿の時に少しね」
買い出しを手伝ってくれて、二人でマジバに寄った。
氷室くんあんた観光しに来たんじゃないの？？
それから色々話してお互いそろそろ帰るか、と思った頃。
『今日はなんか付き合ってもらっちゃってありがとう』
「いや、俺がしたかっただけだから」
顔だけはイケメンという特権に、同じ学生とは思えない程の色気という特権を同時にフルで使ってくる。
うわぁ、イケメンだ。
会って間もなかったし何かを隠していそうな怪しい雰囲気で少し苦手なイメージがあったため、今まで「くん」を付けてきたが、ウィンターカップが終わってからはそんな雰囲気も無くなり取っ付きやすくなった。
もう呼び捨てでもいいかな？
『じゃあまたね、氷室』
「……っ、そういうところだよ」
『どういうところ？？』
「………好きになる前でよかった」
『え、それって……ちょっと！！？』
またね、と手を振って去ろうとする氷室に「待て待て」と声をかけるが、華麗に無視して去っていってしまった。
私は一人、その場で佇む。
自意識過剰でなければ、あれの意味は……。
『あぁもう！氷室のばーか！！！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 368人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春(プロフ) - らてさん» とても素敵なコメントありがとうございます！他のメンバーのお話も考えております。ご期待に応えられるか分かりませんが頑張ります！ありがとうございます！！ (2023年1月24日 7時) (
レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
らて(プロフ) - とっても面白いしドキドキしました。黄瀬くんも他の黒バスメンバーももっと大好きになりました。素敵な時間をありがとうございました！！！続編や他のメンバーのお話もぜひ見たいです、無理せず頑張ってください、応援してます！ (2023年1月8日 0時) (レス) @page47 id: f9f6bd1b23 (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - みかんさん» そんなこと言ってもらえるなんて嬉しいです( ¨̮ )ありがとうございます！！！ (2022年6月24日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 涼太大好き！！！私元々黄瀬君のこそ好きでしたけどこの作品読んでもっと好きになりました！頑張ってください！ (2022年6月23日 21時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - みかんさん» わー！ありがとうございます！！涼太ぁぁ！ (2022年6月22日 23時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：春 | 作成日時：2021年12月4日 22時
