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熱い……だるい……。

普段すぐ逆上せるから長風呂をしない私は、はしゃぎすぎて案の定完全に逆上せてしまった。

自販機で飲み物を買ってすぐ横のベンチに座り、壁に寄りかかる。


あっちぃー………。





「……Aっち?」




聞こえた声にゆっくり顔を向けると、心配したような顔をした黄瀬が覗き込むようにこちらを見ていた。




「逆上せたんスか?」

『黄瀬ェ……』

「すごーい不良っぽい声出すじゃないっスかぁ」




黄瀬もお風呂上がりらしく髪が若干濡れていて、肩にタオルをかけて顔が若干火照っていた。
隣に座る黄瀬は、許可を得ずに私が買った水を勝手に飲む。


この際関節キスとかは気にしないので置いといて、とりあえずそれ私の水おいふざけんな??




「随分はしゃいでたみたいっスからね」

『見てたの?』

「聞こえてたの!」




そんな俺が変態みたいな言い方辞めて!と私に訴える黄瀬だが、安心しろお前は変態だ。

危ない薬でも飲んだ?ってくらい身体が熱い。
いや飲んだことは無いけど。身体がとにかくだるいし熱いし、だから長風呂は嫌なんだ。




「いつもは強気なAっちがこんなに弱ってるなんて……可愛いぃぃ………」

『多分心の声なんだろうけど聞こえてるよ』




















ツッコミのキレがいつもよりない。




「Aっちって本当……」



可愛いなぁ、とだらしなく緩んだ頬のまま彼女の顔を覗き込んだその瞬間。

ふに、と親指と人差し指で頬を掴まれる。




『………なぁに?』



火照った頬、上目遣いで、にへらっと笑いながら見つめてくる彼女。

誰もがあざといと感じるであろうその行動。
他の女子にされても何も感じないが、相手が彼女であるとわざとだと分かっていても、つい胸がどくんっと大きく高鳴る。



「……な、なんでもないっス…」






君は自分がしていることに自覚はあるの?

他の男にも同じことをしているの?




……君はどれだけ俺を振り回すのだろうか。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 海常高校   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - 文スト黒バス東リベ推しさん» コメントありがとうございます!13の続きで帝光中学校時代の話なので、赤司ですね。 (2022年6月29日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
文スト黒バス東リベ推し - 14の黄瀬が赤司っちに言っておくからみたいな台詞あるけど赤司じゃなくて笠松とかじゃないですか? (2022年6月27日 17時) (レス) @page16 id: 89b4ed43fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年6月18日 20時

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