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体育館で監督含め選手全員を呼び、DVDがセットしてある空き教室に皆を座らせると、DVDプレーヤーの再生ボタンを押して私も近くの席に座った。




「そんな………コイツは……っ!」




動画を見始めてから数分後、黄瀬は何かに気づいて焦ったようにガタンッと席を立ち、私の方を見てくる。

何かに気づいて、の部分。
私は知っているが、構わず説明を続けた。




『相手は皆さんも分かっている通り、福田総合学園です。彼らは最近になって急激に強くなりました。油断は禁物です』

「ちょっとAっち!!知ってたんスか!!?」




コイツがいること!
と画面に指を指しながら私に訴えかけてくる黄瀬に冷たい目線を送る。

私もさっき知ったばっかりだよ。




『黄瀬うるさい、おすわり』

「でも……っ」


『部活と私情は別だよ』




だから早く座って、
と厳しめに言うと黄瀬は納得いかない顔をしながら渋々座ってDVDを見ていた。


DVDを見終わる頃にはもう部活が終わる時間帯で、監督と話して「明日は本番だから練習終わろう」ということになり、帰る準備が終わった人から順に帰っていった。




「Aっち、一緒に帰ろ」


『……うん』




普段なら「さっきあんなに叱ったのにくっついて来やがって」と思うところだが、黄瀬のその今にも人を殺しそうな殺気立った雰囲気をされたら断るにも断れない。




『最近練習し過ぎじゃない?オーバーワークだよ。休むのも大事』

「はぁ〜い」




帰り道。

特に寄り道もせず、いつもより会話する回数も少なく、あっという間に二人の分かれ道に着いた。




『じゃあ、』


「………待って」




多少気まずいながらもいつも通りを装って帰ろうとするが、パシッと手首を掴まれる。

今どんな表情しているんだろう、と俯いている黄瀬の顔を覗き込むと、バッといきなり顔を上げた。



心配はいらなそうだ。





「俺、絶対負けねェっスから」


『……うん、期待してる』

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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 海常高校   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - 文スト黒バス東リベ推しさん» コメントありがとうございます!13の続きで帝光中学校時代の話なので、赤司ですね。 (2022年6月29日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
文スト黒バス東リベ推し - 14の黄瀬が赤司っちに言っておくからみたいな台詞あるけど赤司じゃなくて笠松とかじゃないですか? (2022年6月27日 17時) (レス) @page16 id: 89b4ed43fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年6月18日 20時

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