フリージアに恋をして2【ars/J.M】 (ページ27)

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『おやすみ』

「はい、おやすみ～」

微笑みあって、最後にひとつだけ後ろ髪引かれる思いでキスをして

車を降りてドアを閉めて、顔の横で小さく手を振ってくれるから

また玄関の前で振り返って、手を振るのかと思ったら

恥ずかしそうに投げキッスをくれたから、びっくりしたけど、それを当たり前に受け取って食べると

嬉しそうに笑って、今度こそ建物の中に入ってしまった。

おい、そんなことしてたら連れ去るぞ(笑)

帰ってAちゃんを隠し撮りした写真を見てにやけながら寝よ。

良い夢が見られそうです。

和「もうすぐバレンタインだよ」

「うん、だから？」

智「もらうの？」

翔「もらえるよね？」

雅「なんなら催促するよね？」

「その日バイトだし、学校もあるから分かんないよ、そんなの。催促するもんじゃないし。それよりもうすぐAちゃんの誕生日だからそっちのがソワソワするわ」

月一くらいで、全員揃うとこのザマだよ。

雅「わ、そりゃそっちのが大事だ！」

翔「良いご飯屋さんを紹介してやろうか」

この人、何かにつけてすぐ良いとこ紹介しようとしてくる(笑)

なんでそんなのたくさん知ってんだろ。

逆に怖いんだけど。

智「んで、そのままねぇ(笑)」

和「イチャイチャすんだ？な？そうだな？はー！これだからリア充は！」

「うっせーな！んだよ！俺らのことに何かと口出しすんな！」

……最後まで出来てないことは、聞かれても絶対に言うのやめよ。

智「Aちゃんが可愛くて仕方ないの、俺らも」

雅「看板娘だからねぇ」

翔「Aちゃん元気？最近会えてないなぁ。タイミング悪いわぁ」

和「元気よ。相変わらず」

いつものコーヒーを飲みながら、当たり前に答えてるにの。

「何でにのが元気かどうか答えんだよ」

和「だって俺が一番会ってるじゃん」

「そうだけど……」

にの、Aちゃんと距離近いから、見ててヒヤヒヤすんだよなぁ。

まぁ、どうでもいいけどさ。

今は正真正銘、俺の彼女なんだし。

でも誕生日プレゼント、何が欲しいんだろ……。

二十歳の誕生日は来年だから、今年あんまり気合入れると、重いかな。