じゅう ページ10
六月『鈴屋さん!』
郡さんとお昼を食べに行こうとした所で
可愛らしい声が聞こえてくる。
什『透〜、どうしたですか?』
意外、だった。
什造が私以外の異性の人と喋ってるところ、見たことなかったから。
透ちゃんが、女の子だってことは、分かる。
それくらいわかるよ。
透ちゃん可愛いもん。
……見たくない。
なぜか、そう思った。
『郡、さん。いこ?』
郡『あぁ、うん。』
……
郡『Aも、大変だね。』
ご飯を食べていると、何故かそんなことを言われた。
『へ?』
郡『いや、恋してるんだなぁって。』
『恋……?』
郡『あっ、気づいてないんだ。』
『恋、してるのかな。』
郡『さぁ?私はAじゃないからよく分かんないよ。』
意地悪な笑みを向けてくる。
郡『じゃあ質問。』
人差し指をビシッと立てて言う。
郡『今、男女問わず、誰かを思い浮かべるとしたら、Aはだれを思い浮かべる?』
『……。』
什造、だ。
女の子の友達でもなくて、
ただ1人、什造なんだ。
郡『それが、答えなんじゃない?』
『これ、が。私の答え。』
……そっか。私はずっと什造が好きなんだ。
今やっと気づいた。
綺麗に笑う什造も
嬉しそうにお菓子を食べる什造も
全部全部、好きなんだ。
思い切り立ち上がる。
椅子がガタッと音を立てて床に倒れたが、そんなこと気にしている余裕はない。
『郡、さん。私行かなきゃ。』
郡『うん。いってらっしゃい。』
『郡さん!ありがとう!』
振り返って大声で叫ぶと、嬉しそうに微笑む郡さん。
お母さんみたいだなぁなんて思う。
早く什造に会いたい。
気持ち、伝えなきゃ。
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玲 - 感動しました!また什造と夢主のラブな小説書いてください!お願いします! (2018年12月31日 22時) (レス) id: 822ab5d9da (このIDを非表示/違反報告)
ronD(プロフ) - 舞歌☆さん» ほんとですか……!什造くんの可愛いさが伝えられてたならよかったですー!ありがとうございます!頑張ります! (2017年7月15日 19時) (レス) id: 666cc6275c (このIDを非表示/違反報告)
舞歌☆(プロフ) - ronDさんの書く鈴屋さんが可愛すぎて読んでてすっごくほんわかします!更新、応援してます! (2017年7月15日 19時) (レス) id: fae31f8c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ronD | 作成日時:2017年7月13日 22時