身長が低くても！マフィアでも！！愛すべし！！！！【中原中也】

推し22 ページ24

「はああああ、疲れた」

「おつかれぇい」

「チャラいな」



帰って来た我が愛しの中也ちゃんホーム



あれからなかなか残業してたな、中也ちゃん




「…腹減った……」

「なんか作るか」

「悪いな」

「お酒は？」

「今日はやめとくわ」

「じゃあ軽い食事ね」

「おう」




さて…何を作ろうか





◇




「ほい」



どんっと目の前に置かれたのは湯気が漂うアツアツのうどん


「うどんか、いいな」

「薄めにしてるから、足りなかったらつゆいれな」




残業続きのマフィアだ、ブラックだしいつもは空腹を我慢して寝て翌朝、適当に腹にいれていた


誰かの作った出来立ての飯なんて何年振りだろうか



そもそも食ったことが無いのかもしれない






「いただきます」


箸をとってうどんを勢いよくすする





「んめぇ」

「よかったよかった」




夜間なので、それに配慮したのか薄い味付けでさっぱりとしたレモンの風味が漂う


大きく切られた白菜もだしが良くしみこんでいてかむたびにうまみを感じる





「うめぇよ…本当に」



自分でも驚くほどやさしい声が出たと思う




まだこんな気持ちになれるんだな





じっとうどんを見つめて、顔を上げるとAは俺以上に幸せそうな顔で笑った





つくづく俺はこいつの笑顔に弱いと思う




「ずっと一人暮らしだったから、だれかに食べさせる料理っていうものを忘れてたみたい」





すこし悲しそうに目を伏せたA



そういえばこいつ、両親はいないっていってたな




「手前、親は」

「二人とも病でぽっくりだよ、そこから一人で上京したからね、ずっと一人だ」

「そうか」

「まあ今は中也ちゃんがいるからどうでもいいんだけどね」





無理したように笑顔を作るA



違う、俺が見たいのはそんな顔じゃねェンだよ




向かい側にいるAに手を伸ばし、わしゃわしゃと頭をなでる




Aは少し吃驚したように目を見開いたが、すぐにまた嬉しそうな、照れたような顔で笑った






「手前は笑ってた方が似合う」





目じりを下げて笑った笑顔に俺の胸が高鳴ったような気がするのは、気のせいだ






「のびちゃうよ、麺」

「そうだな」






頭に置いた手を引っ込めて再びうどんをすする






このうどんは、今までの中で一番おいしいうどんだったことを俺は覚えている








――――――

一寸何言ってるかわかんない((

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