22話 ページ24
ブチャ「以前、アバッキオに聞かれたことがあるんだ。なぜAに気持ちを言わないのかって。その時にオレは決めたこと、やるべき事があるからその覚悟があるからそれにAは巻き込めないって言ったんだ。…でもあれ、半分嘘だ」
私はその時初めてブチャラティさんの過去の話を聞かせてもらった。
両親が離婚したこと、父のこと、そして麻薬のこと。
私はただ黙って聞いていた。
ブチャ「オレは忠誠と奉仕を引き換えに安全を保証してくれる組織を正義だと信じていた。…だが知ってしまったんだ。組織が、ボスが自ら麻薬の売買に手を染めていることを。
オレは許せない。麻薬をやりたいやつがやるのは勝手だ。だが組織は子供にまで麻薬を売っている。そんなことは許さない。
けどオレに何ができる?」
組織を、ボスを裏切るとどうなるか、そんなことギャングでない私ですら知っていた。
始末されるのだ。
絶対に逃げられることはない。確実に殺されてしまう。
ブチャ「1歩踏み出す勇気が、覚悟がまだオレにはないんだ。それがアバッキオについた嘘だ」
静かに、決して私の方を見ようとしないブチャラティさんの表情はとても無機質で瞳にはなにも映していないように感じられた。
A「ブチャラティさん。私はギャングじゃあないから、詳しいことは知らないし、あなたのその考えにとって適切な言葉も言えません。
ですが、例えあなたが私を傷つけることになったとしても、ブチャラティさんは正しいと思うことをしてください。」
ブチャ「A…」
ゆっくりと2人の顔が近づく。最初は優しかったものがだんだんと激しさを増す。
何度もそれを繰り返しやがてブチャラティさんは私をゆっくりと押し倒した。
あぁ、私。
本当に最低な女だ
※最低な意味は最後までストーリーが進むと分かります
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鈴木(プロフ) - 星ひかりさん» コメントありがとうございます。完結までまだまだ長い時間がかかるかもしれませんが今後ともよろしくお願いします。 (2019年1月28日 0時) (レス) id: 73a3f062ce (このIDを非表示/違反報告)
星ひかり(プロフ) - とても面白いです!ブチャラティと主人公の近すぎない?関係性がワクワクします笑 (2019年1月19日 22時) (レス) id: e88cb9089a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴木 | 作成日時:2018年12月27日 23時