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▼宮治side

稲荷崎高校に入学して1.2週間くらい経った頃やろか。
もう既にバレー部に入部する事は決まっとったから入部届けを出しに職員室に向かっとる時、職員室前の廊下で歴代バレー部のトロフィーやら表彰状を熱心に見とる女の子が目に入った。

あの子もバレーしとるんやろか、いやでも身長もそない高ないしリベロ辺りやろか。
なんて思いながら歩く足は止まらずに職員室に向かう為その子との距離は物理的に近くなる。

すると突然その子は俺の方に向き直り職員室とは逆側の教室方面に歩き出し、俺とすれ違った。

「めっちゃ可愛ええ」
誰にも聞こえない位の独り言。


上履きの色は俺と同じ、制服も程よく着崩してメイクも濃いわけでもないのに目元はパッチリとしてるし、髪型だって派手ではなく綺麗な色で染められていてパーマなのか巻いてるのか分からない程度のヘアスタイル。

清楚と言われればまさにそれや。

その日を境に、俺が部活に行こうと教室を出た時、その子が友達と部活に行く途中やろうかバドミントンのラケットを肩から掛けてるのを見かけたり、移動教室となれば俺は各クラスをチラッと見てあの子はいるだろうか気にしたり、授業中にグラウンドを見ればあの子のクラスは体育かどうか確認したくて姿を探す。
お昼購買でおにぎりが欲しくて買いに行ったら、少し前の方であの子が友達と並んどるのが見えた。何やら話しが盛り上がっとるようで楽しそうな笑い声と可愛らしい笑顔。
見とるこっちはニヤけてまうわ。

角名「治〜?おにぎりなくなるよ、早く買いなよ」

いつの間にか自分らの番になってるのも気付かずボーッとしとった。

あの子の事は何も分からんしクラスも委員会もちゃうし、部活だって第1と第2体育館で場所もちゃうから全然会えへんし。

そんな事思っとる時、雨が降り普段グラウンドでやっとる部活の人らが第1体育館を使うってなり俺らバレー部は第2体育館に場所を半分借りに来たら、まさかのバドミントン部が隣におった。

勿論その子もおるわけで、バドミントン特有のシャトルの速さにも順応して長いラリーが続いとって体力的にもキツいやろうに、得点が決まれば喜び得点を取られれば悔しそうにしとる表情や、汗を拭う仕草でさえもえらい絵になっとった。


俺は1年の時からあの子の事が気になっとる。

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設定タグ:ハイキュー , 宮治 , 稲荷崎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:おむらいす | 作成日時:2022年3月20日 15時

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