貴方と傷を分かち合う

STORY1 ページ3

(〜まもなく上井大学前〜上井大学前〜)

貴女「ついた〜！私の最寄駅から7駅だなんて近いな。」

ホームに降りると、西口をめざして歩き出す。

貴女「お兄ちゃんの入院してる病院どこだろうな？...」

5日前〜

「20区○○工事現場付近で、鉄骨が落下し二人の男女が死傷、女性は鉄骨の下敷きになり即死〜男性は意識不明の重体です。」

夕方学校から帰り、家に帰るとテレビがつけっぱなしだった。

貴女「まぁーた、おばあちゃんテレビつけっぱなし〜、電気代がもったいな...え？」

リモコンで消そうとするが、テレビに映ったテロップをみて一瞬頭が真っ白になった。


上井大学1年生金木研18歲


貴女「...金木...研？」

「金木さんは20区内の病院で女性の臓器を移植した所一命をとりとめました。尚、臓器を無断で移植した嘉納明博医師に取材を伺いました。」

貴女「嘘？...まさか...お兄ちゃん？
」

私は衝撃のあまり、リモコンを落としてしまった。

人違いなの？いや、お兄ちゃんが引き取られた叔母の家は20区18歲はお兄ちゃんの歳だ。...

私はその時偶然とは思えなかった。土日を使って、お兄ちゃんを探しに行った。





貴女「...退院ですか。？」

田口「えぇ！金木さんでしたら今日の14時に退院しましたよ！」

窓口にいた看護婦の田口さんという人がそう言った。
た
貴女「そんなぁ...入れ違いになっちゃった。...」

田口「あら？貴女金木さんの身内ですか？」

貴女「え...？」

田口「あら、ごめんなさい。横顔とか似てるんでつい身内の方かと...」

貴女「！」

似てる...？間違いない..！
その時私はそう確信した。

貴女「いないんなら仕方ないです。ごめんなさいわざわざ、それじゃ私はこの辺で...」

田口「あ、はい！お大事に〜」


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