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第二十一夜 ページ22

沖田からの頼みを断る理由も無く、菖蒲は微笑んだまま静かに立ち上がり、沖田の側に移動した。

貴「あい、失礼しんす。」

沖「ありがと。ねぇ、菖蒲ちゃん」

手慣れた様子で、沖田の徳利に酒を運んでゆく。
そして、彼が名前を読んだ時、白く細い指を立て、紅を差した唇に寄せた。

貴「ここは花街、今は遊女。ここでのわっちは夕霧でありんす。」

随分と大人っぽくなったものだ。
翡翠色に輝く瞳を大きくして、沖田は驚いていた。

沖「そうだね。ここでは夕霧ちゃんか。ふふっ綺麗だね。」

世間話をするかの様に、さらりと言ってのけたのだ。

近「うむ、暫く見ないうちに本当に綺麗になったものだな。君程美しい女性は見た事ない。」

貴「ふふふっ嬉しゅうござんす。でも、お二人程になれば美人の一人や二人、簡単に捕まえられんしょう?」

お二人共、色男でござんすから

こちらも、何事も無い様にさらりと言葉を返してゆく。

遊女として長い事やってきたのだ、簡単に照れたり言葉に詰まったりした様子は見せてくれない。

大好きな彼等全員に対して、廓言葉で遊女としてしか話せない。
再会したら、したで、悩みが出来るものだ。

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設定タグ:薄桜鬼 , 沖田 , 伊庭   
作品ジャンル:恋愛
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牡丹一華(プロフ) - ありがとうございます!中々進みませんが、頑張って作って行きたいと思っているので、よろしくお願いします! (2018年5月30日 19時) (レス) id: 3334f9c658 (このIDを非表示/違反報告)
結葉 - すごい楽しいです!続き、頑張ってください! (2018年5月19日 22時) (レス) id: e0601b0ff2 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹一華(プロフ) - コメントありがとうございます!出来るだけ早く、作りたいと思っているのでこれからもよろしくお願いします! (2018年5月7日 0時) (レス) id: 3334f9c658 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆 - わー―!!続きが気になります!応援してます。頑張ってください! (2018年5月6日 23時) (レス) id: 8bff64fcc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:牡丹一華 | 作成日時:2018年4月30日 1時

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