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28 愈々 ページ29

「それとこれは別でしょ?何なの、私が潔癖症だったら貴方のことぶっ殺してましたよ??」

「うワ、物騒」

「ふん、とりあえず耳は止めてください、耳は」

「耳以外は良いってことネ、心得タ」

「心得んな」


予想を反する回答に妖しく細められた目を睨み付ければ呆れるようにやれやれと言うと、私が肩を押したことで離れた距離が再び詰められ手首を掴まれる

突然なことに呆けていると魔法使いさんの口元がまたもや耳に移動した

また噛むのかよと思いながら目をぎゅっと瞑ると耳に聞こえてきたのは魔法使いさんの吐息と声だけだった


「目上の人にそんな口答えをする悪い子にはしっかりとお仕置きしないとネ、」

「…ひぃ〜、怖い怖い」

「そういうわけだかラ」


その言葉に反論しようとまばたきしてその一瞬、

目を開けば間近に魔法使いさんがいて、今さっきまで私に語りかけていた唇は私の口を塞いでいた


「ん、な、なん……」


慌てて距離を取り自身の口元を自分の手で覆い隠す
魔法使いさんの顔は微かに赤くなっていて その顔は、今さっきした行為を鮮明に思い出させる


「私のファーストキッスが……」

「そういうの気にしないと思ったヨ、お仕置きネ」

「だってしたことないし。貴方は媚を売る女子に大人しくキスしてれば良いでしょうが。」

「好きでもない人にキスなんてできないでショ」

「じゃあ何で私なんか……に……」


こういう場合、少女漫画やアニメの女子は分からないことが私には分かってしまう

つまり、私は鈍感ではないのだ

魔法使いさんの好きが何の好きかなんて私には分からないけど、そんな言葉はさらに私の顔を赤くさせた



「だから嫌でも助けたくなるんダ」



心臓の動きを速くさせて、
胸をぎゅっと締め付けられる

息苦しいくらいに



「頼っテ、部下を守るのは上司の使命だかラ」


「魔法使いさん……」



目の前にある恐怖が、本当は怖くて怖くてたまらない
けど、隣に魔法使いさんが居てくれるなら、



「私を、守ってくださいね、」



自分でも感じたことがないくらいに、自然に顔がほころんだ

29 心配事→←27 意思



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設定タグ:あんさんぶるスターズ , あんスタ , 逆先夏目   
作品ジャンル:恋愛
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plum(プロフ) - あおばさん» コメント有難うございます!こちらこそ応援してくださり感謝です、これからも頑張りますので是非plumをよろしくお願いしますね (2017年10月10日 0時) (レス) id: 78b8758350 (このIDを非表示/違反報告)
あおば(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく面白くていつも更新を楽しみしてました!!これからも頑張ってください!! (2017年10月9日 19時) (レス) id: b75586ec16 (このIDを非表示/違反報告)
plum(プロフ) - すのーどろっぷさん» コメント有難うございます!面白く出来て良かったです。何とかあの二人を結びました(強制)。こちらこそ最後まで見てくださりありがとうございました。これからも頑張っていくのでよろしくお願いしますね (2017年10月9日 14時) (レス) id: 78b8758350 (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!最後までとても面白かったです!夢主ちゃんと夏目くん、結ばれて良かった;;;←執筆お疲れさまでした〜 (2017年10月9日 14時) (レス) id: 9445aaa6c2 (このIDを非表示/違反報告)
plum(プロフ) - うろとさん» コメント有難うございます!楽しんで頂けて嬉しいです…!夢主のことですから猫語のみでなくきっと他にも色んな言葉を使ってる気がします笑 (2017年10月6日 17時) (レス) id: 78b8758350 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:plum | 作成日時:2017年9月1日 20時

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