３ 残酷 ページ3
「はぁっ疲れた……」
校門で項垂れる
荒くなる息を整えながらへにゃりとその場で座り込むと心なしか楽になる
「ど、どうなされたのですかAさん！」
「あ、司くん……ちょっと全力疾走しすぎちゃって……どうしたの、今からリムジンでご帰宅かな」
「いえ、登下校はなるべく自分でしたいなと思い一般大衆と同じように歩きですよ？」
「本当に慇懃無礼だね、尚且つ自覚無い、一番タチ悪いやつ」
「えっ、そ、そのような無礼を働いてしまったなら謝罪させて頂きますがっ！？」
いや、良いよ と力無く笑って言うと「そうですか……」と理解できなさそうに首を傾げる
そりゃあ校門で項垂れていたら誰だって疑問を抱くだろう
よっこいしょと立ち上がるとその時見覚えのある瞳の色と髪の色がちらついて思わず逆戻りしてしまう
……それは
「ま、魔法使いさん…」
「ハァ、全く 急に一人でどっか行こうとしないでよネ、ついさっき言ったばかりだよネ？誰かと常に一緒に居てっテ 今はこの一年生が居るから良いけどあんまり心配させないデ」
追ってきてくれたんだ……
上を見上げると五芒星がゆらりと揺れる
魔法使いさんは余裕ありげに私を見下し仁王立ちをする
「oh……これはこれは……」
「ホラ、用があるならボクが家に送るヨ」
「あ、どうも」
ぐいっと手を引かれそのまま立ち上がる
司くんはどういう状況かイマイチ掴めていない用でポカンとしてしまっている
「司くん、さいなら」
「は、はい……？さよなら」
魔法使いさんに手を引かれたまま司くんに向かって手を振る
いつの間にか校門を出ていて昔一緒に帰ったことがある為かすらすらと私の家路を辿る
「残酷だよネ、キミっテ」
「急に酷いこと言いますよね、魔法使いさん」
そんなことを呟いた魔法使いさんの瞳は確かに雲がかっていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
plum(プロフ) - あおばさん» コメント有難うございます！こちらこそ応援してくださり感謝です、これからも頑張りますので是非plumをよろしくお願いしますね (2017年10月10日 0時) (
レス) id: 78b8758350 (このIDを非表示/違反報告)
あおば(プロフ) - 完結おめでとうございます！！すっごく面白くていつも更新を楽しみしてました！！これからも頑張ってください！！ (2017年10月9日 19時) (レス) id: b75586ec16 (このIDを非表示/違反報告)
plum(プロフ) - すのーどろっぷさん» コメント有難うございます！面白く出来て良かったです。何とかあの二人を結びました(強制)。こちらこそ最後まで見てくださりありがとうございました。これからも頑張っていくのでよろしくお願いしますね (2017年10月9日 14時) (レス) id: 78b8758350 (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！最後までとても面白かったです！夢主ちゃんと夏目くん、結ばれて良かった;;;←執筆お疲れさまでした〜 (2017年10月9日 14時) (レス) id: 9445aaa6c2 (このIDを非表示/違反報告)
plum(プロフ) - うろとさん» コメント有難うございます！楽しんで頂けて嬉しいです…！夢主のことですから猫語のみでなくきっと他にも色んな言葉を使ってる気がします笑 (2017年10月6日 17時) (レス) id: 78b8758350 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：plum | 作成日時：2017年9月1日 20時
