《旧》怪盗Aは立花 彩

☆25☆ ページ28

と、いうわけで、小塚さんに電話をしなくちゃいけなくなりました。

ど、ど、どうしよう……

なんか、すっごく緊張する。

あ、ちなみに小塚さんの電話番号は、もしもの為と思って、電話帳に過去の私が入れてたみたいなの。

って、呑気に説明してる場合か！？

衣「ほら、頑張れ！」

ありがとう、衣里。

須「言うことは俺らがサポートすっからさ」

う……ん。

それはそうだけどねぇー。

彩「分かった。小塚さんに電話、かけるね！」

電話をかけるのにこんな緊張したの、初めて………あれ、前にもあったような……まぁいっか！

衣「彩、頑張って！」

Prrrrrrrrrr Prrrrrrrrrr Prrrrrrrrrr

私の手の中でスマホが揺れる。

〔ガチャ〕

あ、出た！！！

小『もしもし』

あれ、なんか声が低い？

小『どちら様ですか？』

あ、私のスマホの番号知らないもんね。

彩「あ…えっと、立花 彩 で…す」

うぅ、声が震える。

小『あぁ、アーヤ！？』

あ、小塚さん本来の声なんだ、これ。

ていうか、アーヤなんてママぐらいしか言わないのにぃ〜。

彩「あ、うん」

私は須美が口パクで言った通り小塚さんに話す。

彩「さっきは電話出れなくて、ごめんね」

小『大丈夫だよ。あ、若武が緊急集合をかけたんだ』

え、緊急なの！？

彩「どうして！？」

思わず、須美の指示なしに言っちゃた。

小『あれ、アーヤ、ニュース見てないの？』

？？？

小『怪盗ジュエリーズ が解散宣言を残して、昨日最後だと思われる怪盗の仕事をしたから。って、ニュースでやってるよ』

彩須衣(((えーーーーーーーー！！！)))

あれ？

なんで話題が私達(怪盗ジュエリーズ)なんだろう？

彩「あ、うん。えーっと、何時集合？」

いち早く正気に戻りなんとか声をだす。

小『10時半だよ。お昼は若武の家で食べるんだ』

え、誰が作るんだろ？

彩「ありがとう、じゃあまた後でね」

小『うん』

〔ガチャ〕


彩「解散宣言って、もう世間が知ってるなんて……」

須「そうみたい、だな」

衣「本当に私達の怪盗日常が、終わるんだね」

みんな、悲しいよね。

でも！

彩「まだ、終わってないよ！」

私の声で2人が顔を上げる。

彩「思い出してみてよ！ 私達は宝石いや、狙った獲物を盗み、フランスまで仕送りして、届くまでが怪盗ジュエリーズの任務！ だから、まだ終わってない！！！」

リーダーなのに、なんでこんな事、気づかなかったんだろう。

須「じゃあ、早く仕送りして、行きますか！」

Yes！

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