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……え、っと。
先程小夜さんが看板を背負ってくれている人と会う、と言っていたから多分陰間の中でも上位なんだよね、この人。
その凄い人に、直々に誘われてる、の？
「っぃ、いえいえいえ！御遠慮しときます！」
「だめですかぇ？せめて一夜だけでも」
する、と腕を滑らせて私の腰にまわす。さらに距離が近づいた。その絡みついてくる姿は、宛ら蛇のようだ。
と言うか、どっちにしろ一夜でしょう。甘い言葉を囁いて上手く陥れるのが上手なのですね。
……この言い方は皮肉が混じってしまっていて失礼か。すみません。
「あ、の、浦田さん」
「何ですかぇ？」
「……わたし、客じゃないです」
しーん、と一瞬静かになる。遠くで小夜さんの作り笑いの声が聞こえた気がした。
「では、曲者でありんすか？」
「曲者なんかじゃありません！というか、廓言葉もやめていいですから、大変でしょう」
「店側の人でありんすか」
「……まぁ、そうです」
私の言葉を無視して廓言葉で話しかけてくる浦田さん。ちょっとモヤっとしたけど、私も浦田さんのことさん付けで呼んでいるから同じか。
というか、とても体が密着しているので、その腰に回している腕を離して欲しいのですが。離しておくんなまし、なんちゃって、と脳内で巫山戯ていると私の脳内を読んだかのように腕が離れた。
「……そう、取り敢えず、わかった」
「え、あ、私が言うのも何なのですがよくこれだけで信じてくれましたね」
「小夜さんと一緒にいたから」
「あ、そっか。……あの、小夜さんって此処でどのような立場なのか教えて頂きたいのですが」
「それよりも前に、俺はお前が誰なのか聞きたいんだけど」
浦田さんは一瞬で私から離れると、先程まで小夜さんが座っていた所に腰を下ろした。視線でお前も座れ、と指示されて元の位置に戻る。
「あんた誰だよ、お前みたいな使用人見たことないけど」
「……ぁ、はい、最近来たばかりなんです」
私のことを睨みつけてくる浦田さん。急に人が変わった。これが素なのかな。
「私、小夜さんに川から流れてきたのを拾われたんです。今日やっと怪我も完治してお仕事の契約みたいなのも結んだばかりなので、知らなくても当たり前なんですよ」
えへ、と下手くそな作り笑いを浮かべて浦田さんを見上げると、何故か目を見開いて私をまっすぐ見つめていた。
……え、何か地雷でも踏みました？
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響 - めちゃめちゃ好きです！よかったら続きお願いします✨ (2022年5月23日 21時) (
レス) id: c19490a4d5 (このIDを非表示/違反報告)
甘党ミカン - 4人とのやり取りにニヤニヤしてました((どうでもいいかもですけど笑ってるけど目元が笑ってない怒り方ってなんか怖いですよね(自分だけかも)最近､花魁等にはまってるのでこういう作品をありがとうございます(*´▽｀*)更新頑張って下さい! (2020年9月25日 2時) (レス) id: 8dcda58632 (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - のこさん» コメントありがとうございます！いやいや、私も書きながらニヤニヤしてるので！いや寧ろ、カオナシみたいに語彙をなくしているので！多分私の方が気持ち悪い……です！のこさんこそ、コロナにお気を付けてくださいね。コメントありがとうございました！ (2020年5月13日 6時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
のこ - 更新お疲れ様です！とても面白かったです！！urtさんサイド最高です！一人で2828してました！！(キモいですよね…)更新頑張ってください！コロナウィルスにも気おつけてくださいね。コメント失礼しました！ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e0ede7313f (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - ゆりま(ゆきな)さん» コメントありがとうございます！花や、花良いですよねー！私も好きです！面白かったですか！嬉しいです！更新頑張ります！ (2020年5月9日 9時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵怜音 | 作成日時：2020年4月4日 18時
