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この話はまだ始まりにも過ぎないかも識れない
Aがある事件で死んだ以前の物語だ
「?」
この時幼い中也はこう思っただろう
自分の隣に並んでいるのは誰だ?
自分以外にもこの場にいる人物がいるのか?
そしてその現場の隅にいた太宰も同じ考えを持っただろう
『首領___あぁ、此処に居る二人は何かとやらの風の噂で聞いたことが有る。双黒だったか?』
Aの妖しげな瞳に一目惚れしてしまうのは中也の方だった
中也はこの女性を己とその迄歳の差は無いと見た。
若々しく甘い吐息でも立ててそうなオーラだ
「まぁそう警戒しなくていいよ、A君。彼等は凄腕なんだからねェ?」
そんな森の発言と共に太宰がニッコリと笑ったような気がした
そして太宰が口を開く
「それはどうも首領。まず、彼女は誰ですか?」
太宰は阿吽なオーラが全開だった。しかし、
Aは何ピタたりとも太宰の発言に動じない
そもそもAは下界には興味を示さないのだ
「彼女?あぁ紹介していなかったね、彼女はA君。君らも実力派なのだろうけど彼女と一緒にいると得る物も増えるだろう」
それは単純な森の癖でもある、アレだ
合理的判断ってやつだ。
まぁ単に言うとAと双黒が合同で戦力となれば、マフィアの念願叶いも遠くはない、と
『…面倒臭いのは御預けだが…』
Aは綺麗な細い束の様な髪を一瞬揺らした
そんな姿に見惚れている中也
そんな姿になんの興味もない太宰
「大丈夫だよ、極力仲を含めてくれたら有難いかな」
『ふぅん、まァいいか』
Aはくるりと後ろを向いた
「どこか行く気かな?」
『あーー、、オークションで買ったあの女ですよ。私が躾ないと変に育ちそうで怖い』
「身の程知らずにはなって欲しくないからねぇ…うん、頼んだよ」
森の瞳はAを信頼していた、
Aが5代幹部の1人なのはその証拠
『最近のマフィアの構成員もそうだがアレは育ちの悪さが目立つ。しかもそういう姿を目にするのも少なくわ無い、マフィアとして恥をかくのは私としても避けたい』
Aの言うことは相変わらず事実だ
育ちの悪さというかAは育て親が元からいないため世の中の行儀の悪さは大抵わかっている
その為にも森はこの目の前に居る双黒にこの出来事を分かってもらいたいのだ
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作者名:蝶魔 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/novel/25d3d3f54f2/?w=1
作成日時:2018年2月14日 19時