8.旅禍 ページ9
Aside
尸魂界に旅禍が侵入してきた
慌ただしく落ち着かない日々が続いていた
「………藍染が亡くなった状態で見つかった」
日番谷隊長がそう言った
「藍染隊長が…??」
彼をあんなにも慕っていた雛森桃副隊長は大丈夫なのだろうか
いや、大丈夫なはずがない
精神状態もきっと不安定だろう
でも、あの藍染隊長が亡くなっただなんて信じられない
平子隊長や浦原隊長達が居なくなってしまってから、ずっと私を支えてくれたのは藍染隊長だ
彼はとっても温厚で信頼に篤く、部下からも慕われていた
もちろん死神としても強い
そんな藍染隊長がなぜ…?
ふと、金の長い髪のシルエットが浮かび上がる。
「A、アイツ…惣右介だけには気をつけときぃ」
「藍染副隊長??なぜです?」
「なーんか嫌な予感するだけや
杞憂だったらええんやけどな」
「……わかりました」
そんな会話を平子隊長とした記憶がある
自隊の副隊長を注意しておけなんて変だな、しかし手元においていかなければいけないほどの脅威なのか?
そんなふうに平子隊長の言葉を受け止めていたのを覚えている
彼はどうやら藍染隊長を怪しんでいるようだった
私にはそんな雰囲気は感じられず、今に至るまですっかり忘れてしまっていたのだけれど
もちろん旅禍の仕業であるという可能性も十二分にある
真相はまだ闇の中だ
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