5.百年 ページ6
Aside
昨日、少し飲みすぎてしまい頭痛に耐えながら業務をする
「隊長、六番隊に書類を届けてきます」
「分かった よろしく頼む」
届け終わったら、お昼休憩にでもしようかな
そんなことを思いながら六番隊へ足を運ぶ
途中、最近昇進した六番隊の副隊長と会った
何故か不安そうというか、少し暗い顔をしている
「あ、Aさん」
「お久しぶりです
昇進おめでとうございます、阿散井副隊長」
「あ、ありがとうございます！
ところでAさん、どーしたんすか？」
「えっと、六番隊に届ける書類があって
朽木隊長っていらっしゃる？」
「執務室にいると思いますけど…」
「よかった、ありがとうございます」
軽く世間話をして、阿散井副隊長と別れた
彼は優しいから、書類を自分がもっていこうかと申し出てくれたけれど、用事があるようだったしお断りした
それに、久しぶりに朽木隊長にもお会いしたいしな
「…失礼します、十番隊三席のAです」
「……はいれ」
「こちら、朽木隊長宛のものです
よろしくお願いします」
「分かった。
……久しいな」
「ふふ、お久しぶりです」
「
「渡したいもの？？」
朽木隊長とは、彼が小さい頃からの付き合いだ
よく夜一さんと一緒に瞬歩をしたりしたな、懐かしい
「……これだ」
袋に包まれたものが渡される
何かは分かっているし、この場で開けるのは流石に無礼だろう。
「…ありがとう御座います」
「早いものだな、百年とは」
しみじみと、彼はそう言う
当時は幼かった彼にも、思うところがあるのだろう
「………そうですね」
私も相槌を打つ
たしかに、はやかった
彼らのいない事実から目を背け続けて、もう百年だ
逢いたい
逢いたくてたまらない
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