4.懐疑 ページ5
乱菊side
ふと、思う
この子は何を抱えているのだろう、と
普段よりも飲んでしまい(飲ませてしまい?)、ころんと私の膝で眠るAの頭を撫でる
少し前に聞いたことがある
彼女がずっとずっと昔から三席をしていると知ったころだ
なんでずっと三席なの?
そう尋ねてみた
あれだけ強いんだもの
さっさと副隊長にでもなんなさいよ
いろんな隊長からも次期副隊長として推されてるって聞いていたし、不思議でたまらなかった
すると彼女は、
「だって、1+2は3じゃないですか」
寂しそうな、哀愁漂う表情で笑ってみせた
ねぇ、何を抱えているか教えてくれないの?
かつては上司、今は大切な三席だ
それでも尊敬する先輩であることには変わりない
回道や鬼道も得意で、剣の使い方も上手く、瞬歩もあの朽木隊長にも追いつく実力だ
それだけではなく他隊の隊長や隊員からの信頼も篤い
十二分に副隊長になる素質だけでなく実績もあるのだ
………それでも
Aは昇進だなんてありえないと笑う
「ずっと、十番隊で乱菊さんと日番谷隊長を支えたい…なんて
おこがましいですかね」
その言葉を聞いて、どこか安心感を覚え、少し泣きそうになってしまったのは秘密だ
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1たす2(12)は3!!!!
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