28.懇請 ページ28
Aside
「忙しいところすみませんAさん、折り入ってお願いしたいことがあるんすけど、話聞いてもらえませんか?」
黒崎さん達が現世に帰って数日が経ったとき、十番隊にやってきた阿散井副隊長からそう話を切り出された
「実は日番谷隊長にも関係あるんですが…」
「おう」
「『崩玉』を手にした藍染によって成体の
…!
そういえば昨日、そんな話を日番谷隊長から聞いた
四十六室が死んでしまい総隊長に決定権が下りてきているはずだから、どんな風に対応するのだろうと気になっていた
「そこで急遽、死神を現世にいる黒崎一護の元に派遣することになったんです
取り敢えず黒崎一護をよく知っているということでルキアが選ばれて、動ける戦闘要員の中で一番ルキアと近しいってことで俺が選ばれました」
「あらあら…そうだったのですね
それでそのお話、私と隊長にどんな関係があるのですか?」
「隊長格以外で俺が一番信頼できる戦闘要員を選べって言われたんです
それで、一角さんとAさんに同行をお願いしたくて
十番隊が隊長の抜けた五番隊の仕事を多く引き受けてくださっていることも、Aさんがめちゃくちゃ忙しいことも百も承知です
それでももし可能ならお二人の許可を頂きたくて来ました」
「その任務、私に務まるでしょうか…?
足を引っ張ってしまうようなら辞退させていただきます」
迷惑になるだけなら他の死神が行った方が良い
「Aさんだからお願いしてるんです!
ほとんどの死神が知ってますよ、実力社会の尸魂界で百年以上ずっと三席にいるAさんがどれだけ強いのか」
「そんなことは…」
「どうかお願いします!!」
阿散井副隊長に頭を下げられてしまった
日番谷隊長と顔を見合わせる
「行って来いA
ただし、無事に帰ってくるんだぞ」
「はい、隊長
阿散井副隊長、顔を上げて下さい
こちらこそお願いします」
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