聴こえますか【浦原喜助】 (ページ27)

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27.言伝ページ27

Aside

「その青い組紐してるAさん…？に伝言があるんだ」

「伝言、ですか？？私に…？」

真っ直ぐすぎるほど真っ直ぐな瞳で私を見つめる黒崎さん

そもそも黒崎さんと私に共通する知り合いなど夜一様以外にも存在するのだろうか

「さっき話に出ただろ？浦原さんからだよ

俺、あの人に鍛えてもらったんだ

んでその浦原さんが青い組紐してる死神にもし会ったら、伝えてほしいことがあるって

分かんねーけどたぶんAさんのことだと思うんだ

浦原さんが【今までありがとう、いつかまた】って

寂しそうに笑って言ってたよ」

「…そう、ですか

ありがとうございます、黒崎さん

あの、差しでがましいのですが此方からも伝言をお願いしてもいいですか？

出来ればでいいんです

今でも待ってるって、早く迎えに来て下さいって伝えてほしいです」

「……！！おう！任せろ！！」

「黒崎さん、本当に何から何までありがとうございます」

「気にすんなって

浦原さんには散々お世話になってんだ」

彼は眩しい笑顔で快く了承してくれた

「………あやつは、儂らは、Aのことを想わぬ日は無かった」

「私も、です…！！

私も貴方達を思い出さない日など、この百年1度もありませんでした」

そして笑顔で夜一様や黒崎さん達を見送った

『すぐ戻るっス
だから、安心して待っててください』

あの夜の前にそう言ったのは浦原隊長なんだから

私はずっと待ってるんだから

ねぇ貴方に早く逢いたい