3.日常 ページ3
Aside
我が十番隊の執務室は、隊長、副隊長、それに加えて三席の分の机がある
理由は明白で前任だった志波隊長の仕事のサボりぐせや現副隊長である乱菊さんのサボりぐせだ
志波隊長のころは乱菊さんも真面目で、職務放棄(?)もなかったのになぁ
溜まっている書類にため息をつくが、もうすぐ隊長が出勤されると思い直し気を引き締める
するとすぐ近くに霊圧を感じて扉が開く
「おはようございます、隊長」
「おはよう、A」
小さいながらに隊長という立場を任される日番谷隊長には、本当に尊敬しかない
私が彼の上司だったのも過去の話だ
「…もうすぐ始業ですけど、乱菊さんの所在はご存知ですか」
「あー、昨日一角達と飲んでつぶれて、今日は午後かららしい」
「……わかりました」
たまにあることだし、彼女の酒癖はわかっているから仕方ない
もう少し頑張ってほしいとも思うが
同じことを思っているだろう、日番谷隊長も眉間にシワが寄っている
「…すまんが少し松本の分を手伝ってくれないか?」
「もちろんです、今日までの書類もありますしね」
はぁ、とため息をつく彼は、私よりも小さな背中にたくさんのものを抱えている
それを少しでも手伝って彼の荷を軽くするのが私の役目だと思っている
「隊長、書類の分配がおかしいです
なんか私のほうが少なくないですか??」
「…そんなことはない」
ツンっとそっぽを向いてしまう
仕方ない、彼が席を立ったときにでもこっそり書類をもらうとしよう
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