聴こえますか【浦原喜助】 (ページ16)

今日:36 hit、昨日:20 hit、合計:10,762 hit

16.馴染ページ16

Aside

「あああああああ！！！」

っ！！！！

響き渡る雛森副隊長の叫び声

それに、これは…

市丸隊長の霊圧？？

何故ここにいる！？

「これも全部てめえの仕業か！！！市丸！！！」

まさに一触即発

隠れていた私達だけど、流石にそろそろ間に入ったほうがいい

「乱菊さん！そろそろ…」

「待って」

乱菊さんは今にも駆け出しそうな私を制する

待って待ってこの霊圧…！

まさか、

「…隊長が、斬魄刀を抜いた？」
　

「間に入ったら死ぬわよ」

溢れた霊圧が創り出す水と氷の竜

そして、天候さえも支配する

氷雪系最強の斬魄刀が解放された…！

そして市丸隊長も刀を抜く

危ない！！

私と乱菊さんで雛森副隊長に刺さりそうになった神鎗を防ぐ

「…申し訳ありません

命令どおり隊舎で待機しようとしたのですが、戻ってきてしまいました」

乱菊さんは、市丸隊長を厳しい目で見つめながらこう言った。

「…刀をお退き下さい

市丸隊長、退かなければ…ここからは私がお相手致します…！」

どうやら雛森副隊長は、血が滲むほど刀を握りしめていたようだ
　

それ以外に目立った外傷はない

でも、心には大きすぎる傷を負っているはずだ

その後雛森副隊長には治療が施され、今はベッドで眠っている。

「…お前らが来てくれなかったら…

雛森は死んでた

…ありがとう、松本、A」

「…いえ…」

「何もできず申し訳ありません」

もっと、もっと雛森副隊長のことを気にかけていたら…！！

幼なじみの二人が傷つけ合うなんて、こんなことにはならなかったのに

消えていった市丸隊長に、乱菊さんはどうやら思うところがあるらしい

そういえば、市丸隊長と乱菊さんの二人も幼なじみだ

同じ過ちは繰り返さない

乱菊さんと市丸隊長が傷つけ合うなんてことにならないようにしなければ