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11.嘗胆 ページ12

Aside







「すみません、十番隊のAです




十一番隊三席・斑目一角が旅禍との戦闘により負傷
 
 


応急処置はしてあります

治療をお願いしてもいいですか?」







そう伝えて彼を預ける




四番隊の隊舎特有の消毒液のような匂い


隊員がすぐに駆けつけて斑目さんの状態を確認し、治療のため別室へ連れて行った






…彼は強いから、きっと大丈夫だ


信じて待とう

 



それよりも……




「重ねてすみません、雛森桃副隊長はどちらに??」



近くを通りかかった四番隊隊員に質問をする



日番谷隊長達が様子を見に来ていたはずだ









「あぁ、彼女は回復次第…たしか、牢へ」





牢…??






「ご存知ありませんか

どうやら雛森副隊長、市丸隊長を犯人と決めつけ斬りかかったそうです

三番隊の吉良副隊長によって阻止されたのですが。始解をするほどの大きな戦闘だったようです

そこに日番谷隊長が現れ、両者を止めてくださったそうです





雛森副隊長は隊員同士で争いをした罰により牢に入れられることとなっていたのですが、卯ノ花隊長の判断で治療を優先させました



そして、先程治療を終えたため牢へ




たしかあちらの角を曲がった先の牢だったと思いますよ」




「そうですか

親切に教えてくださりありがとうございます」








いつもふんわり微笑んでいる優しい雛森副隊長が大好きだった





そこまでひどい精神状態だったとは知らなかった




何も知らず、何もできなかった自分がただただ悔しい








やっと牢に着いた



のに





牢には霊圧から察するに、雛森副隊長によって開けられた大きな穴がある




「これは…」


「…も…申し訳ございません…

雛森副隊長殿に呼ばれて振り返ったと思ったら目の前が真っ白になってしまって…

気がついたらこの有り様…

全く以て申し開きのしようもございません…」




白伏か



何故雛森副隊長はここまでして脱出したんだ…?

13.脱獄→←10.伝言



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作者名:うい | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年2月21日 12時

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