中性ボイスの女の子。 ページ8
今日は遠足で公園に来ていた。もちろん1人になった。
ただ、早く終われと、終わらないでと矛盾した気持ちを持って過ごしていたら、高くもなく、低くもない、どちらの性ともとれるような中性の声で話しかけられた。
僕なんかに話しかける人間なんかいるんだ、と思いつつも、また何かキツイこと言われるんじゃないかと心の底で身構えてた。
そのせいか、声が少し震えていたような気もする。
怖いと思っていたが、瞬間でその気持ちは吹き飛ばされた。
『あ、怖がらせてすみません。俺、修学旅行でここに来たんですけど、貴方がとーーーーーーってもかわいくて美人でイケメンで、妖精みたいでしたので話しかけさせてもらいました。突然すみませんでした。』(土下座)
って、めちゃくちゃ早口で、言われて。
挙句、土下座までされた。
聞き取れなくて、思わず、
「え……?」(困惑)
『え?』
「今なんて言いはった?」
聞き返してしまった。
その後、色々言うてはったけど、1番心に響いたんは、
『貴方がとーーーーーーってもかわいくて美人でイケメンで、妖精みたいでしたので話しかけさせてもらいました。』
って言うてくれたこと。
誰も、親ですら言うてくれたことあらへんかったから。凄く嬉しかった。お世辞でも、冗談でも。言うてくれたことが嬉しかった。
その後は自己紹介してくれて、僕を羊ちゃんと呼んでくれた。
可愛いと言うてくれて、僕を気にかけてくれて、凄く嬉しかった。
Aちゃんは僕に色々話してくれた。世間とは価値観が違うこと、僕のことを大切だと言ってくれたこと。
僕もAちゃんに話せること全部話した。僕がポロッといじめられてることを言ってしまった時にはいじめてきたヤツらをボコしてた。ちょっと引いた、けど、嬉しかった。
時間が来て、帰らなければならなくなった時にAちゃんは電話番号を僕に教えてくれた。
凄く嬉しかった、けど。
悲しかった。離れることが辛かった。
ずっとこの時間が続けばって思ったのは初めてだった。それほどAちゃんといるのは心地よくて、離れたくなかった。
でも、
僕は1人じゃないと、思えたから。
Aちゃんは僕を気にかけてくれだから、ちょっと頑張ってみようって思えたんだ。
だから、
“また”会おうね。
───side__氷織羊
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白川(プロフ) - 夜宵さん» 調べてみると私自身ある程度知っていても顔が虚無りますね。笑 スランプ抜け出すの頑張ります! (10月9日 12時) (レス) id: 7debceb36d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 - コメント失礼します!私は最初、父がオークって木のほうかと思ったんですけど調べてみたらウィキペディーアーで画像があって、「父、こんな感じの顔なんやなぁ(棒)」と...笑 スランプという沼からがんばって抜け出してくださいね(?)! (10月9日 12時) (レス) @page11 id: 14e47aff02 (このIDを非表示/違反報告)
白川(プロフ) - ちゃむさん» そうなんですよね。父親がクソオークであること。読み返して、そういえば父親クソオークだったな。と思い出すことがしばしば…笑 私自身しっかり忘れてますね。コメントありがとうございます!私の推しは凪くんです。スランプ抜け出すの頑張ります! (9月7日 2時) (レス) id: 7debceb36d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - みんなは忘れている、、、そう、父親が"クソオーク”だと言う事を、、、 コメント失礼します!!この作品大好きです!!ちなみに推しは氷織 羊君です!(作者さんの推しは誰ですか?)スランプ抜け出すの頑張ってください!!!応援します! (9月6日 22時) (レス) @page11 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
白川(プロフ) - エゴエゴにしてあげるさん» ありがとうございます!スランプを少しでも早く抜け出せるよう頑張ります! (8月10日 22時) (レス) id: 7debceb36d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白川 | 作成日時:2023年5月13日 20時