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第78話 ページ33

思わずヒュッとなった。
脅しか、脅しだな。

サラサラの頭を撫でつつもびくびくと私は冷汗をかいていた。
ほんとに、これもう一回いなくなったら私どうなるんだろう。一回ひねり潰されるんじゃ…???


こわっと思わず手を止めたとき、




「公衆の面前だよ?安室さん」






と、これまた怖い笑顔でコナンくんは笑い、小学生の力とは思えぬ力の強さで私達を引き剥がした。





「コナンくん、もうそろそろ待ち合わせ場所とやらに行った方がいいんじゃないか?もう2時半だし」




そう言い、安室さんはまた私を抱きしめようとする。それをコナンくんは止める。





「ううん!大丈夫!だって待ち合わせ場所ポアロだし」





バチバチと火花を散らせる二人の横で私は悟りを開き始めていた。
二人は睨み合いながらも私の手を片方ずつ握っている。


それにギンッと突き刺さる視線が1234……はぁぁ…
あー…この時間帯じゃ、もうJKはいるのかぁ……また炎上案件だなぁ。





まぁ、もういいか。と手を合わせていると梓さんにそれを悟られ一緒に手を合わせた。





「ご愁傷さま、Aちゃん」





『分かってるなら助けてよ〜、梓ちゃん安室さんの上司でしょ』





「まぁまぁ、せっかくの再会なんだから」





それに私が止めたら安室さんに怒られるしまた炎上するし…と梓ちゃんは呟いた。聞こえてるぞ。可愛いな。





『まー梓ちゃんのために!炎上代わってやりますか!』





「っっAちゃんんんんんん!!天使!!ケーキサービスしちゃう!」





『ふっへへー、あざます!!』





炎上交代の代わりにショートケーキ貰った。
うま、甘々。生クリームは甘過ぎないし、いちごは美味しいし。スポンジもふわふわで……





「これ、安室さんが作ったのよ?」





『ングっっ』





「きゃー!水水!!」





喉に詰まる一歩手前で梓ちゃんにお水を貰い無事喉に流した。
うっそでしょ、安室さん…!!女子力が…!!!


はぁー、と女子力を20の私が29歳の男に負けて落ち込んでいると、「でもね、良かったー」と梓ちゃんが口を開いた。




「安室さん、Aちゃんがお店に来なくなってから凄く落ち込んで、落ち込みすぎてミスばっかりしてたの。
お皿割ったり注文間違えたり、何もないところで転けそうになったり。もうほんとひやひや「っ梓さん!!」…ふふ、ごめんなさい」





えっ、あの安室さんが…???
まじで……????

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ccndayo(プロフ) - はあ。。素敵すぎました。途中で涙が笑 (2021年1月6日 2時) (レス) id: 625a5cfc03 (このIDを非表示/違反報告)
れいすみす(プロフ) - 幸せでした…尊いをありがとうございます…しゅき… (2020年5月26日 19時) (レス) id: 993cffbbce (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 涙がボロボロと、止まらなかったです…凄く良い作品、ありがとうございました…( ;∀;) (2020年5月4日 10時) (レス) id: c930be9ed1 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか? (2020年2月12日 21時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても素敵なお話をありがとうございますm(_ _)mこれからも素敵なお話を作ってください!ジン様好き〜〜〜! (2019年11月23日 0時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あると | 作成日時:2019年6月25日 2時

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