第７４話 ページ29
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声を揃えて呟いたあと、その二人は沖矢さんに掴みかかった。
「記憶は戻ってるんじゃなかったのか」「何でボクたちのことを忘れてるのか」…？？私、この人たちと交流あったっけ？
記憶を探ってみるものの、あんまり分からない。
見たこともないと思う。うーん…。
私が頭を捻っていると、沖矢さんは静かにこちらへ近づいてきた。
「Aさん。あなたの名前は？」
『ええ？んー、藤川Aです』
後ろの二人が目を見開く。
「私のことについて、知ってる限りを聞かせてください」
『…本名は赤井秀一、FBI。えーっと…うーん。何だったかなあ、もっとあったはずなんですけど…忘れちゃいました』
ごめんなさい、と謝ると、沖矢さんは何やら考え事をし始めた。
「では、黒の組織というものを知っていますか？」
黒の組織？
何そのいかにも厨二病な名前。
『分かんないです』
「……そういう事か」
私の答えでなにかにたどり着いたのか、彼は私を放置して二人を何処かへ連れて行ってしまった。
私は静かにバッグから携帯を取り出し、電話帳を開いた。
『くろさわ、じん……』
そう書き込まれた連絡先に、私は連絡をする勇気がなかった。
あなたは、誰だったのかな。
……私の、大事な人だったのかな。
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＊＊＊＊
赤井side
彼女は、確かに記憶を取り戻していた。
ｰｰｰｰｰｰ俺のものだけを。
「あの女の記憶は、きっと徐々に取り戻しつつある。自分の名前と俺のことを当てたんだ。
しかし、彼女は俺以外のことをまだ忘れている。俺がなぜ変装をしたのか、そこまでは答えられなかったからな。……組織も、ジンも…全てが無いんだ。」
一番交流のあったはずのジンさえ覚えていなかったが、俺のことを思い出したということは次々に思い出していくかもしれない。
一筋の希望が見えてきたが、二人は暗く俯いていた。
一歩前進ではないか。そう言ってみれば、安室くんに手を掴まれた。
ギリギリっと聞こえる音は、果たしてセーフなのか。
「………で…何で、お前のことを思い出して俺のことを思い出していない！！！お前より遥かに俺は交流があったはずだぞFBI！！！」
は？と思っていれば、もう片方の手をコナン君に掴まれた。
デジャヴ。彼は小学生とは思えない握力で俺の手を握り締めた。
「……なんで、」
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ccndayo(プロフ) - はあ。。素敵すぎました。途中で涙が笑 (2021年1月6日 2時) (
レス) id: 625a5cfc03 (このIDを非表示/違反報告)
れいすみす(プロフ) - 幸せでした…尊いをありがとうございます…しゅき… (2020年5月26日 19時) (レス) id: 993cffbbce (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 涙がボロボロと、止まらなかったです…凄く良い作品、ありがとうございました…( ；∀；) (2020年5月4日 10時) (レス) id: c930be9ed1 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか？ (2020年2月12日 21時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても素敵なお話をありがとうございますm(_ _)mこれからも素敵なお話を作ってください！ジン様好き〜〜〜！ (2019年11月23日 0時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あると | 作成日時：2019年6月25日 2時
