【ト/リ/ッ/プ】疑われるような事しか言えない私はこの世界で生きていける気がしないｰｰ２ｰｰ【名/探/偵/コ/ナ/ン】

第７０話『ピンクミルクティー』 ページ25

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それから、はや一週間が経った。
極力外へ出ないようにしていたため、あの人達には会わなかった。






とりあえずこのまま過ごせたらいいな、と東都大学のキャンバスを歩いていた。







うん、それが間違いだった。





あの三人以外にもうあんな人はいないと思った私が悪かった。









イケメンと交友関係広かったんですね、私と似てる人。









「ッ………A…！！！な、ぜ……、？」





多分もう何が悪いとかって問題じゃないんだと思う。
キャンバス歩いてただけなのに、


ピンクミルクティー色の髪をした糸目の眼鏡の大学生に







「すまなかった…ッ！！」







抱きしめられました。






もうなんか図太くなったのかな。


目が死んできた。絶好調Aちゃんですコンバンワ〜〜！！！





『人違いです、私あなたと会った事ありません』






「……お前は嘘が下手だったな……A」






『いやほんと……誰ですか』






失礼だとは思ってる。
けどさ、こんな執着してただ似てるってだけの人を抱きしめる？ポアロの店員さんもそうだよね。




そして名前まで似てるときた。
容姿、名前……私あと一人に出会ったら死ぬ？？？ドッペルゲンガーよ？？？






そして多分彼はイケメンだからすごいモテるんだろうな。
キャンバスにいつの間にか人だかりができてるし、女の子泣いたり膝から崩れたり口押さえて目見開いたりめちゃくちゃ睨まれてるもん。





『米花町で、あなたと同じ様にした人がいるんです。
私はは名前と容姿がその人に似てる、ドッペルゲンガーですよ』






なので離してください。人だかりもできてます。そんな在学いきなりＪＤに集団リンチにされたくない。




「A……愛している」






『っ、だから！！！重ねるのやめてもらっていいですか、私はその人じゃない！あなた達の大切な人じゃないんです』






これ以上重ねられると私の存在意義が「あの人の代わり」になるからやめて。そんな逆ハーは望んでない。



しんどくなるからやめて。私じゃない。……何度も言ってるのに、聴く耳を持たない人達ばかり。
…と思っていたのだが。





「……本名を教えてもらっても？」





お？これは響きありか…？？
私の心の声が初めて届いた気がして、自信満々に『赤藤Aです！』と言った。






それも、違ったみたいで。







「藤川さんですね。」







ここまで攻略できない乙ゲーは初めてだ(違う)


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