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管理栄養士の料理 〜3〜 ページ3

「アイツもうワイン飲んでんじゃーんっ!」

アズールがスタッフに声をかけた。

「新郎新婦にもワインをお持ちしてください」

「かしこまりました」

「アズール先輩っ!フロイド君にあんまり飲ませないでくださいよっ」

「ふふ。こんな晴れの日に飲まずいつ飲むのです?僕も今日はお付き合いしますよ」

「ええ。もちろん僕もね。なにしろ、新しく妹が出来た記念すべき日ですから」

「もし飲みきれない時には、足元のバケツへ…」

Aのお世話をするスタッフがフロイドとAに案内した。

「ありがとうございます…」

「そんなもったいねぇことしないよぉ〜っ」

「酔い潰れても知らないからねっ…」

なんだかんだでフロイドはお酒に強い。
普段は練習ばかりで飲めない日が多いが、ブランクがあっても酔い潰れる事は滅多にない。



フロイドたちの元にお偉い方も挨拶にやって来る。
アズールやジェイドのフォローもあり、フロイドは上手く挨拶を返していく。

〜飲んでるのにこの返し…。シラフと変わらない…〜


その間に皆が楽しみにしていた料理が運ばれて来た。

「ふふふ。次は僕の出番ですね」

ジェイドがマイクの前に立ち、料理の説明をしていく。

出て来る料理は、ほとんどのゲストがスマホで写真を撮ってから食べる。

『メインディッシュですが、こちらはAさんの会社の社食で人気がある、ローストポークのりんごソース掛け、をアレンジしたものになります。以前、フロイドと僕たちがご馳走になった時、フロイドが一番気に入ったメニューなんです』

会場から期待のため息が漏れる。

『ローストビーフは召し上がる直前にカットさせて頂きます。もちろん、おかわりもご用意がございますのでご期待くたさい』



どの料理も大好評だった。
味だけでなく、見た目も可愛らしく、小さな花びらがあらゆる所に添えられていた。

ローストビーフもかなり好評で、ほとんどのゲストがおかわりをしていた。

ケーキ入刀もしない。
デザートもAがプロデュースしたプチケーキ3種盛りが用意される。


フロイドたちは次から次へと挨拶に来るゲストへの対応でほとんど食べることが出来ない。
その為、披露宴が終わった後、2人には別室でゆっくりと食事を楽しめるようセッティングされていた。

挨拶に来るゲストは大抵フロイドにお酒をすすめる。
フロイドはそれを全て飲み干す。

「フロイド君、大丈夫なの?」

「全然へーき〜」

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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年6月15日 10時

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