検索窓
今日:19 hit、昨日:3 hit、合計:1,524 hit

就寝前の習慣 〜1〜 ページ37

「あの、明日なんですけど…」

「うん。どした?」

「街に買い物行っても良いですか?」

「熱下がったばっかじゃん」

「でも…、早く自分の服も欲しいし、フロイド先輩と…、デート…したいし…」

Aがフロイドの様子を伺う。

「ダメ…ですか?」

「ふぅ…」

フロイドが遠くを見ながらため息をついた。

「小エビちゃんが大丈夫なら…いーけど…、ムリすんなよ?」

「本当にっ!デート、してくれますかっ?」

「分かった。デートしてあげる〜」

「うわぁっ!嬉しいっ!ありがとう、フロイド先輩っ」

「じゃぁ、明日街に着てく服は、オレが決めるよ〜。どーせオレの服しか持ってねぇんだから」

「フロイド先輩にコーディネートしてもらったら、めちゃくちゃオシャレになりそうっ!楽しみですっ」

「街で買う服も、少しはオレに選ばせてよね〜」

「もちろんですよっ!あー…、早く明日にならないかなぁ」

とても喜ぶAの姿を見て、フロイドも嬉しくなった。

「明日の昼メシ、何か食いたいもんある?」

「街に行くのも初めてだし、フロイド先輩のオススメのお店で食べたいです」

「おっけー」

「あ、あと、絶対に、目覚まし時計、買いますからねっ」

「分かったよぉ…。オレのアラーム、うるせぇんだろ?」

「フロイド先輩が起きないからでしょっ!」

「うん。小エビちゃんに起こしてもらうまで起きないもん」

「それから30分いい匂い嗅ぐ時間でしょ?」

「うん。毎日ね。寝る前も」

「今夜も?」

「当たり前じゃ〜ん」

フロイドがAを後ろから抱きしめてソファーに座る。

「こうやってぇ…」

フロイドはAの首に後ろから顔を埋める。
そして深呼吸する。

「マジでいい匂い…。やめらんないよ…」

「毎日、朝と夜、嗅げるでしょ?」

「うん。これしないと、オレ、死んじゃう」

「もう大丈夫です。私、消えないから。うふふ…」

「……うん…」

「オンボロ寮、怖いけど、オクタヴィネル寮の部屋が空いてなくて良かったです。こうやって、フロイド先輩と二人になれるから…」

「そーだね〜。二人暮らしみたい」

「いつか…、本当に二人で暮らせると良いな…」

Aがフロイドの髪を撫でる。

「オレ、頑張るっ」

「何を?」

「色々〜」

「うふふ…。私も、頑張るっ」

「うん…。二人で…、頑張ろうね」

「はい…」

「小エビちゃんのベッドで、もっといい匂い嗅ぎたい」

「良いですよ。そのまま一緒に寝てくれるなら…」

「うん…」

就寝前の習慣 〜2〜→←あの人物 〜5〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:魅樹 | 作成日時:2023年4月23日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。