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35.彼女の安心感 ページ37









彼が部屋を出ていって数分後、グレースが戻って来た。

雰囲気はいつもと同じで少し安心する。





『おかえり、グレース』




「ただいま。
あの男、怖くなかった?」




『!
う、うん。あの人はすごくいい人だよ』






笑顔を浮かべて答えると、一瞬固まったように見えたグレースも笑い返してくれた。



こうして意識して彼女を見ると…
やっぱりなんか、ぎこちない感じもしなくもない。






「ちょっとね…話があるんだけど、」




『?どうしたの?』







ベッドに座る私の隣に控えめに座ってきた彼女。






「野暮用で少し
海外に行ってくるわ」




『……!?』






驚きすぎて思わず携帯を落としそうになった。




海外!?グレースが?
フランス出身って聞いてるし分からない事もないけど



なんで急に海外なんかに。






「大丈夫、すぐに帰ってくるから」




不安げな表情を浮かべているであろう私の頭を
優しく撫でる彼女の手。





反対の手にはピンガさんの持っていたスマホに似たようなスマホが握られていて



…それを見て何となく察した。







『…分かった!気を付けてね』




「!」





ギュッと抱きつくと、
ピンガさんの香水の香りがしたような気がして


疑惑が確信に変わってしまいそうで…






「…そんな顔して
何かあったの?」




『何も無いよ
…グレース好きだよ』




「……、

私もよ」







抱き締め返してくれたグレースに安心したのか

なんかウトウトしてきた。




話を聞いてる時に眠るのは失礼だよね…
まぁずっと居座ってて今更失礼もくそもないけど。






「寝る?」




『ねる』




「いいよ」





早速のお昼寝の時間といこう。



布団に潜ってみたものの、
グレースの温もりが離れてちょっと寂しい。







『ね、一緒に寝…』



「寝ない」




『ブーー』





そこだけ頑固なのなんなの…!?


夜は一緒に寝てくれるくせに。
(ほぼ強制的に引きずり込んでる)





……眠い為、引きずり込む気力も無く。







「…これが無事に終わったら
貴方を連れてっちゃおうかしら」




『…?』






意識が遠のいていく中で
グレースの言葉の意味も考えられるはずもなく




彼女の温かい手を握ったまま私は目を閉じた。






























「…潮時かな」















------





このまま映画に沿っていこうかな…
この2人の最期がどうなるのか見たい、、((






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ルビー - 缶コーヒーさん昨日のコナン試写会いきました?!私はいったよ!続き見たくて待ち遠しい! (9月7日 15時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな - 缶コーヒーさんみんなにコメント返してくれているなんてすごい優しいですね!続編おめでとうございます🎉 (8月15日 18時) (レス) id: b9819e7b60 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 甘味さん» そ、そんなにっ……!!(´;ω;`)ありがたきお言葉です、、、更新頑張れますありがとうございます:( ;´꒳`;): (8月15日 17時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
甘味(プロフ) - 缶コーヒーさんが作品を作ってくれて良かったです(泣) (8月15日 17時) (レス) id: 3db5f1fed5 (このIDを非表示/違反報告)
甘味(プロフ) - 一日の癒やしすぎます!(泣) (8月15日 17時) (レス) id: 3db5f1fed5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2023年7月18日 20時

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