親友の秘密を知ってしまった。

１５.謝りたいのに ページ17

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『ぁあぁあ……』




＿＿グレースの部屋にて。






私、グレースになんてこと言っちゃったんだろ。



“グレースには言いたくない”なんて、
今更かよ？って感じだよね。



グレースにあれだけ相談しておいて……








電気も付けないで、膝に顔を埋めてベッドの上で蹲る。




グレースは食堂にいると思うから、
しばらく待っていよう。




帰ってきたら全力で謝ろう…。





彼女には絶対に嫌われたくないから。







するとそんな時、






＿＿ｶﾁｬ…




『！』




(来た…！)







「……え、」





グレースの声。

私の存在に気付いたみたい。




突き放されないかな。

怖くてギュッと手に力を入れた。
顔もまだ上げられない…






「…どうしたのA
気分悪い？」





スッ、と背中に手を添えられ、

いつもの雰囲気に飲まれて顔を上げてしまった。





「…A？」




『……ッ』





グレースと目が合った瞬間、
張り詰めていた緊張が解けたのか



ブワッと涙が溢れ出した。







「…！？」





そんな私を見て、目を見開いたグレース。





「な、何泣いて……っ」



『っグレース…！』





ベッドに膝を立て、グレースに抱きついた。




「…っ」




同時にガチッと固まるグレースの肩。



手をどこに回していいのか迷っているのか、
モゾモゾと動いてるグレースが何だか可愛くて




『…あははっ』




思わず笑ってしまった。







「…!?
い、忙しい子ね…何があったの？」





“もしかして山田に何かされた？”





まるで、グレースじゃないような…

そんな鋭い視線が私を射抜く。




たまにこんな目付きになるのもかっこよくて好き、
なんて言ったら引かれるかなぁ






『グレース……さっき、山田くんに告白されたよ』




「…、」




『グレースの事が頭から離れなくて断ったけど』




「……え？私が？」






グレースは知られたくないから
わざと[男物]の香水を隠してたわけで




…もう、この際聞いちゃえ！






『どうして男物の香水があるの？』




「･･･あら、それは(･･･)気付いてたのね

…何？嫉妬した？」




『…!?』






私の髪を一束手に取り、そこに唇を落とした彼女






「本当…可愛いわね、A」



『ご、ごまかさないで…っ』



「…」







あーあ、またやっちゃった

……さっきのこと謝ろうと思ってたのに。









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