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81.訪ねてきた人物 ページ33







「だ……」



「だ?」





ベルモットさんと一緒になって首をかしげ
ピンガさんの言葉を待つ。





「ダメに決まってんだろが
死にてぇのか」



『…』



「その女はただ協力してるだけだ…
他は皆お前を見たら殺すに決まってる」






“今すぐ帰れ”



今にも人を殺しそうな目で睨まれた。


初めてこんな目で睨まれた…とショックを受けつつ、
先程放り投げたバッグを手に取った。






『…わかった、帰るね』



「…」






そう言ってピンガさんをじっと見つめると
眉をひそめて、未だに睨み返してくる。


ほんとガラ悪いな……






『でもね、また来るから
絶対。

逃げないでね』




「な……」




『ふん!』







何か言いたげなピンガさんだったけど、
どうせ拒否されるだけだし


無視して部屋を出ようとした、その時。







__ガラッ





『わっ』






私が開ける前に、勝手に開いたドア。






「…!A!」



『!』





名前を呼ばれ振り返ると、ピンガさんが急いでベッドから降りようとしているのが見えて




…って、ピンガさん

全身包帯巻いてるくせに動いちゃダメでしょ…!?





『待っ…!』




咄嗟に動こうとした、その時







[パシッ!]




『……ッ!』




背後から手を掴まれた。






「あなた……見慣れない顔ね」




『…っ?』






優しい口調ではあるけど
どこか冷ややかなトーンに、思わず冷や汗をかく。


…声は女性





掴まれてる手も力が入っていて
若干痛いくらい…。





こちらを見ている
ピンガさんやベルモットさんの顔も険しくて



…間違いない、私の手を掴んでいる女の人は
私に敵意を向けている。







「貴方誰?
そこの2人もこの子のこと、知ってるのかしら」




恐る恐る振り返ると、

黒髪を後ろで一括りにしている
華奢で美人な女性が立っていた。




…あれ、どこかで見覚えのある顔。







「キール…それを離せ」



「…」





き、きーる?


どう見ても日本人だけど
名前的にハーフか何かかな



しかもピンガさん、私のことは“それ”扱い。





「…はいはい
そう怖い顔はよして」



「A、来い」



『っ?』





突然の展開すぎてわけがわからない。






「ジンは」



「彼はドイツに戻ったわ
それより、聞きたいことが山ほどあるんだけど
…ピンガ」



「…ッチ」





今度はピンガさんの手に掴まれた。
…さすがに、こっちの方が痛いわ。









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哀愁(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (5月7日 22時) (レス) @page33 id: 4b362b9d0f (このIDを非表示/違反報告)
MEIKA(プロフ) - 一気に読み終わるくらい素敵な作品でドキドキが止まりませんでした!!更新待ってます! (4月22日 5時) (レス) @page33 id: 1bb6835bc2 (このIDを非表示/違反報告)
- めっちゃ好きです!更新待ってます! (2月24日 18時) (レス) @page33 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 更新楽しみにしてます……!!この作品ばり好きすぎてほんとに一生リピってます( ߹ㅁ߹)頑張ってください! (1月14日 23時) (レス) @page33 id: 76976485fa (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - 更新楽しみにしています!大好きな作品なので待ってます! (12月5日 22時) (レス) id: 0fab079a1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2023年8月15日 17時

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