７０．追いついた ページ22
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近くにいた職員を突き飛ばし、デスクに飛び乗ると
さらに階段をかけ上がっていくピンガさんを
その場に立ちすくんだまま目で追っていく。
「ハァァァ…!!」
『！？』
突如、ピンガさんの目の前に、蘭と呼ばれていたあの女の子が拳を作って立ちはだかった。
それを側転でギリギリかわすピンガさん。
「またお前か…！」
いや、
それから
ピンガさんの投げたウィッグ、そしてナイフ。
それらを間一髪避けた女の子は
死角から襲い来るピンガさんの側転蹴りを腕で防ぐと
体が後ろに吹っ飛び、手すりを越えて落ちていく。
『…ッ』
その隙にピンガさんは部屋を出ていってしまった。
『ぅ…っ』
黒田管理官も私の傍から離れ、
みんなが蘭と呼ばれたあの子に気を取られている隙に
私はこっそり部屋の出入口へと向かう。
「どこに行くつもりなんだ」
「逃げられるわけが無い」
そんな声が聞こえてきて、部屋を出る直前振り返った時に見えたモニターの映像。
そこには防犯カメラ映像が映っていて、
廊下を走っていくピンガさんの姿も映されていた。
だけど、あの完璧主義な彼のことだ。
私を連れ戻してくれた時みたいに
映像は絶対いじってるハズ…!!
(…！)
ほら、
よくみたら。
ピアスの位置が逆になってる。
映像を見るなり彼を追って走っていく警官たちとは逆の方向へ走り出した私。
熱なんてどうでもいい、
彼に早く追いついて……
…追いついてから、どうするんだろう
私も連れてって、なんて言う？
『もう何が何だか分かんないけど…！』
とりあえず走る!!
頭が痛いし、視界がグラグラするけど
とにかく追いつかなくちゃ。
＿＿するとその時
私が必死こいて走っている中、
もの凄い速さで横を通り過ぎて行った何か。
『！？』
あの後ろ姿…子ども
あの子だ……！！
まさか、あの子も気付いたの！？
ピンガさんの向かった方向に…！
パンプスを脱ぎ捨て、速度を上げて走っていると
しばらくしてあちこちにグレースの着ていたと思われる服が散らばっているのが目に入ってきた。
＿ﾌﾞﾌﾞｯ!
『っ？』
こんな時に、携帯の通知…？
携帯を見る暇もなく走り続けていると
ピンガさんの声が聞こえてきた。
やっと追いついた…！
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哀愁(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (5月7日 22時) (
レス) @page33 id: 4b362b9d0f (このIDを非表示/違反報告)
MEIKA(プロフ) - 一気に読み終わるくらい素敵な作品でドキドキが止まりませんでした！！更新待ってます！ (4月22日 5時) (レス) @page33 id: 1bb6835bc2 (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃ好きです！更新待ってます！ (2月24日 18時) (レス) @page33 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 更新楽しみにしてます……！！この作品ばり好きすぎてほんとに一生リピってます( ߹ㅁ߹)頑張ってください！ (1月14日 23時) (レス) @page33 id: 76976485fa (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - 更新楽しみにしています！大好きな作品なので待ってます！ (12月5日 22時) (レス) id: 0fab079a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：缶コーヒー | 作成日時：2023年8月15日 17時
