６８.バレた正体 ページ20
･
どうしてこれ程までに完璧な彼女を
それだけ正確に当てられるのか。
「反論しないということは、やはり貴方は…」
「驚いて声が出ないのよ！」
髪をかきあげながら言うグレースに
『そんなはずない…！』と、咄嗟に私も便乗した。
グレースが正体を明かそうとしていない…
だったら私もフォローしないと。
彼が助けてくれたように
私だって…。
「女じゃないなんて言われると思ってなかっ＿＿」
「コナンから聞いたんだが、蘭」
『…！』
……蘭。
あの見知らぬ女の子は蘭と言うらしい。
ボーッと彼らの様子を見ていると、
『っわ、』
「！」
突然、後ろから強い力で腕を引かれ、
グレースから体を離されてしまった。
(だ、誰？)
「離れていてください」
『ッ、』
怖い顔のあの人だ。…確か名前は黒田、だっけ
「哀くんを拉致した二人組の一人は、
お前の蹴りで首を負傷してるとか」
「あ、うん」
『！！』
それも覚えてる…
今日、グレース…ピンガさんが痛がってたから。
スカーフで巻いて隠してたみたいだし
“昨日やらかした”って言ってたのって
まさか、あの細い女の子が……？
すると突然、
私の肩を支えていた黒田管理官の体がスッと離れ、
「何を…ッ！」
『…っ！』
彼が、グレースの首に巻き付けてあったスカーフを
勢いよく剥ぎ取った。
＿＿あらわになる首と、アザ。
「そのアザ…！」
「て、てか、喉仏がある…！まじかよ!?」
エドに指摘されたグレースは
ごくりと喉仏を動かした。
『ぐ、ぐれー……』
手を伸ばそうとするも、
黒田管理官の手がそれを阻止する。
「フッ……クククッ…」
『っ、』
この状況で、
何故か笑い出したグレース……ピンガさん。
メガネを外して投げ捨てると、
今度はウィッグをつかみ取った。
その下から現れたのは、所謂コーンロウと呼ばれるいつもの彼の髪型。
『ぴ、…』
思わず名前を呼んでしまいそうになり我に返った。
この状況、堂々とした様子で顔をさらけ出し
真っ直ぐ立っている彼に何も言えなくなる。
…複雑な感情が私を渦巻く。
「コーンロウの男…
フランクフルトの施設に侵入したのもお前か？」
「あぁ」
彼は、
茶色い帽子を被ったいかにも警部って感じの男に
冷静に返事をした。
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哀愁(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (5月7日 22時) (
レス) @page33 id: 4b362b9d0f (このIDを非表示/違反報告)
MEIKA(プロフ) - 一気に読み終わるくらい素敵な作品でドキドキが止まりませんでした！！更新待ってます！ (4月22日 5時) (レス) @page33 id: 1bb6835bc2 (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃ好きです！更新待ってます！ (2月24日 18時) (レス) @page33 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 更新楽しみにしてます……！！この作品ばり好きすぎてほんとに一生リピってます( ߹ㅁ߹)頑張ってください！ (1月14日 23時) (レス) @page33 id: 76976485fa (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - 更新楽しみにしています！大好きな作品なので待ってます！ (12月5日 22時) (レス) id: 0fab079a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：缶コーヒー | 作成日時：2023年8月15日 17時
