67.事件の真相 ページ19
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「!?
熱…!貴方、熱出て…!?」
『ゴホッ…』
グレースにもたれ掛かりながら、
私は毛利さんに目を向けた。
『私のことは後で詳しく話します…
どうぞ、話を続けてください』
「・・・」
隣からは息を飲むグレースの気配を感じる。
周りも戸惑ってる。…当たり前か。
「……では、続けましょう
私が初めにこの映像を見た時、
強い違和感を覚えました」
「違和感…?」
「彼の手元をよく見てください」
さっきまで外にいたから大体の内容は分かる。
私もみんなと一緒になって、モニターを見上げた。
同時に
グレースの服の袖を掴む自分の手に
自然に力が籠るのが分かった。
「…」
見上げた映像には、
レオンハルトが恐らくコーヒーであろう飲み物が入った紙コップを手に持ち、カフェ内を歩いている姿が映っていて
片方の手で何かを摘み口に含むと、
コーヒーをひと口飲んだ。
そして……
『…、』
そして、レオンハルトが次にとった行動、仕草。
それは紙コップの縁を親指で拭う…………
…そう、ここでは
それはグレースがよくやっている仕草だった。
「口紅をしてる女性特有の仕草…!
お母さんもよくやってた」
呟く女の子。
私もやってた。グレースを1番そばで見てたから…
「そうなんです
この紙コップの縁を拭く仕草。
あなたはここでよくそうしてましたよね…
_グレースさん」
ハッとして見上げると、
グレースは黙ったまま俯いていて。
『グレース…?』
毛利さんは続ける。
「きっとその仕草が癖になっていたんでしょう
女性であろうとするあまりに」
「…女性であろうとした?」
強調されたその言葉に、白鳥警部が首を傾げる。
それと同時に、私はグレースの服を
シワになるくらい強く握り締めていて。
緊張かなんなのか分からないけど、
遂に迎えたこの状況に、自分の手が小さく震え始めた。
「えぇ…私の勘が正しければ
この人はおそらく女性ではないと思いますよ」
『……!』
(全部バレてる)
どうしてそんなにすぐに分かるの?
長年一緒にいたはずの私でさえ
やっと気が付いたっていうのに。
横目でグレースの様子を窺うと
彼女は不満顔で腰に反対側の手を当てていて……
その場にいた私以外の一同は
グレースから咄嗟に距離を取った。
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哀愁(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (5月7日 22時) (レス) @page33 id: 4b362b9d0f (このIDを非表示/違反報告)
MEIKA(プロフ) - 一気に読み終わるくらい素敵な作品でドキドキが止まりませんでした!!更新待ってます! (4月22日 5時) (レス) @page33 id: 1bb6835bc2 (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃ好きです!更新待ってます! (2月24日 18時) (レス) @page33 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 更新楽しみにしてます……!!この作品ばり好きすぎてほんとに一生リピってます( ߹ㅁ߹)頑張ってください! (1月14日 23時) (レス) @page33 id: 76976485fa (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - 更新楽しみにしています!大好きな作品なので待ってます! (12月5日 22時) (レス) id: 0fab079a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2023年8月15日 17時