66.乱入する ページ18
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おそらく、この男性の声は毛利小五郎で間違いない。
テレビを見てた時、インタビューされている彼の声を聞いたことがあるからわかる…けど
それより
なに?
レオンハルト、やっぱり死んじゃったの?
だとしたら、ピンガさんが清掃員の格好で
カートを押して出て行ったのはやっぱり全部…
『っ…』
何となく気付いてはいたけど、私には衝撃が強すぎた。
何より、レオンハルトが息絶えるまで
死にざまを観察……って
犯人が、毒を飲み悶え苦しむレオンハルトの腕の上に立ち、その様子を観察している様を想像してみると
一気に鳥肌が立った。
_「先に映像を作ってしまうと
どんな死に方をされるか分からないですからね…
その後、犯人はレオンハルトさんに似た服に着替え
毒薬に苦しむ演技をしたんです」
『…_、』
思い出した。
ピンガさんが清掃員の制服に着替えていたあの時、
ベッドの上にはレオンハルトの着てた服に
確か似たような服が置かれていた。
「何しろこの映像は顔だけCGで、
体は犯人ですから…」
「何だって…!?」
『……』
(ごめん、グレース
ピンガさん…)
ゆっくりと立ち上がった私は、ずっとしゃがんでいて痺れてしまった足を引きずりながら
自動ドアセンサーの前に立った。
そして、
ウィーン…、と静かな機械音を鳴らして左右に開かれた扉。
「_…!?」
『…』
まず一番に目が合ったのは
赤い蝶ネクタイを手にしたあの男の子…コナン君。
(なんでそんな所に座ってるの…?)
物陰に隠れるようにして座っているその少年は
私を見るなり、その目を大きく見開いた。
「…!?あ、貴方はっ」
『…ゲホッ、』
マスク、して来ればよかったかな…
なんて思いながらも、
集まった視線の中ゆっくりと歩いてゆく。
「誘拐されていたのでは…ッ?」
この人は確か
白鳥警部…だったかな?
『助けてもらったんです』
「た、助けて…?一体誰に…!」
チラッとグレースに目を遣ると
『ッッ』
う、うわぁ…
すっごい目で私のこと見てる。
…後で残酷に殺されそう。
それでも私はグレースの元へと近づいていく。
『……っあ!』
その時、グラッと傾く体。
「……!」
『ッ…』
倒れる私の体を受け止めてくれたのは
グレースだった。
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哀愁(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (5月7日 22時) (レス) @page33 id: 4b362b9d0f (このIDを非表示/違反報告)
MEIKA(プロフ) - 一気に読み終わるくらい素敵な作品でドキドキが止まりませんでした!!更新待ってます! (4月22日 5時) (レス) @page33 id: 1bb6835bc2 (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃ好きです!更新待ってます! (2月24日 18時) (レス) @page33 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 更新楽しみにしてます……!!この作品ばり好きすぎてほんとに一生リピってます( ߹ㅁ߹)頑張ってください! (1月14日 23時) (レス) @page33 id: 76976485fa (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - 更新楽しみにしています!大好きな作品なので待ってます! (12月5日 22時) (レス) id: 0fab079a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2023年8月15日 17時