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63.ふたつのアプリ ページ15









それにしても、
まさかあのレオンハルトを押し倒すなんて。

華奢に見えて、すごい力……。





着替えている彼を見ながらふと思った。






女物のスーツやブラウスを脱ぎ捨て__



『っ……!』





…いけない、着替えてるとこを凝視してたなんて
彼に気付かれたら恥ずかしい。




にしても、ほんと綺麗な体。

…わぁ、腹筋が……




……っじゃないだろ、私。





『あ”ぁもう!』



「!?」



『あ…何でもない』






この煩悩は早いとこどうにかしなきゃな…






そういえば、今一瞬見えた……


レオンハルトが着ている服と似たような服が
ベッドの上に置かれていて





もうひとつ、清掃員が着ている制服が
ピンガさんの手に持たれている。



…彼は今からそれに着替えるんだ。





(…でもなんで清掃員?)






『…何しに行くの?』



「……。」






振り返ってきたピンガさんの冷ややかな視線に
背筋が凍った。






「…聞きてぇか?」




『……っあ、いや…なんでもないです…』






色々と察するよね。




彼は畏まった様子の私を見て鼻で笑うと
あっという間に清掃員の姿に着替え、


レオンハルトの腕を肩で担いだ。






「お前は引き続き大人しくしてろよ」



『…うん、』






部屋の入り口付近にある清掃員用の大きなカート。



そこにレオンハルトの体を押し込むと
部屋を出ていってしまった。







『……』





あんな事をしておいて平気な顔のピンガさん。


傍観してた私でも、
思い出すだけで未だに手が震えてるってのに…






『……あ、そうだ』





預かったピンガさんの携帯。


ずっと気になってた2つのアプリ、見てみようかな。






ソファーに座って、
まずは【メモ】のアプリを開いてみる。



…するとそこには住所が記載されていて。





『…東京?』



…そう、東京にあると思われる住所。
マンションなのか、部屋番号も記載されている。




そしてその下には、


“何かあったらそこにいけ”


というメッセージも書かれていて。






『なんで…』



まるで何か起きる事を前提にしているみたいに。






不安を抱えながら
【メッセージ】アプリを開いてみた。




『…ベルモットさんと
もうひとつは…ピンガさん?』




2人の連絡先が登録されていた。


ピンガさんの連絡先だけならまだしも、
なんでベルモットさんも…?






……彼の考えている事は
私にはやっぱり難しいみたい。







64.嫌な予感→←62.気絶



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哀愁(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (5月7日 22時) (レス) @page33 id: 4b362b9d0f (このIDを非表示/違反報告)
MEIKA(プロフ) - 一気に読み終わるくらい素敵な作品でドキドキが止まりませんでした!!更新待ってます! (4月22日 5時) (レス) @page33 id: 1bb6835bc2 (このIDを非表示/違反報告)
- めっちゃ好きです!更新待ってます! (2月24日 18時) (レス) @page33 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 更新楽しみにしてます……!!この作品ばり好きすぎてほんとに一生リピってます( ߹ㅁ߹)頑張ってください! (1月14日 23時) (レス) @page33 id: 76976485fa (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - 更新楽しみにしています!大好きな作品なので待ってます! (12月5日 22時) (レス) id: 0fab079a1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2023年8月15日 17時

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